世界初、人体に無害な222nm紫外線による褥瘡創傷の細菌消毒に成功

ウシオ

ウシオ電機株式会社とシンガポール国立大学病院が、褥瘡患者の創傷部位に対し222nmの紫外線照射装置を用いて人体に影響を与えることなく細菌を消毒することに世界で初めて成功しました。対象細菌はMRSAなど7種類の多剤耐性菌です。

2017年11月21日

ウシオ電機株式会社

シンガポール国立大学

世界初、ウシオ電機とシンガポール国立大学が人体に無害な222nm紫外線による褥瘡創傷の細菌消毒に成功

― ヒト細胞や組織を損傷せず、選択的に細菌やウイルスを消毒 ―

ウシオ電機株式会社とシンガポール国立大学病院(NUH)は、褥瘡患者の創傷部位に対し、ウシオ電機製 222nmの紫外線照射装置を用いて人体に影響を与えることなく細菌を消毒することに世界で初めて成功しました。

現在、褥瘡や糖尿性下肢潰瘍等の慢性創傷患者が多い米国では、その治療費は毎年3兆円に達すると言われており、今後の長寿命化によって、さらに増加する可能性が指摘されています。また、慢性創傷の場合、感染が発生する恐れがあるため、その防止や治療のため抗生物質や抗菌クリームが使用されていますが、近年、多剤薬品耐性菌(MRSA等)など、抗生物質や抗菌クリームでは除去不可能な細菌が増大していること、さらには、抗生物質の使用により薬品耐性菌を新たにつくり出してしまうリスクが指摘されています。

これに対しウシオ電機は、エキシマランプをベースとした「狭帯域スペクトル紫外線技術」により、ヒト細胞やヒト組織を損傷せずに選択的に細菌やウイルスを死滅させる紫外線殺菌システムを搭載した装置を開発。NUHはそれを用いて圧迫性褥瘡患者を対象とした研究的臨床を行いました。その結果、222nm紫外線照射による急性疾患(紅班等)や慢性疾患など、人体への影響は一切確認されず、MRSAなど7種類の多剤耐性菌を減少できることが確認されました。

なお、この臨床試験の結果は、11月9日から12日まで、韓国ソウル(Seoul)で開催される 第75回形成外科学会「The 75th Congress of the Korean Society of Plastic and Reconstructive Surgeons」で発表されています。

ウシオ電機は医療や衛生分野での新規事業創出を経営重点課題と捉えており、さらに臨床を進め当装置の医療機器の認可取得を目指すと共に、紫外線殺菌技術を用いた手術時の感染症防止や手指殺菌など、アプリケーション開発を進めていく予定です。

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付ファイル

プレスリリース添付画像

臨床に使用したウシオ製222nm照射装置外観

ハンディサイズの照射部

このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。

プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。

プレスリリース受信に関するご案内

このプレスリリースを配信した企業・団体

  • ※購読している企業の確認や削除はWebプッシュ通知設定画面で行なってください
  • SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中