高等教育現場における電子書籍の認知度はここ数年で飛躍的に向上、教科書としての役割により期待が高まる

2017年9月22日

シュプリンガー・ネイチャー

シュプリンガー・ネイチャーが電子書籍に関する白書を発表

シュプリンガー・ネイチャーは、日本の研究者と大学生を対象に、電子書籍(英文学術書の電子版)に関する認知度および教育利用に対する意識調査を実施し、「イーブック白書Vol.8」にまとめました。この調査は、2013年に実施した第1回の認知度調査1)の追跡調査2)も兼ねており、さらに高等教育の現場における電子書籍の利用状況の実態についての調査も加えられています。

本調査は大学・企業・病院などの研究開発機関で研究に携わる研究者、教員、学生を対象に、教員・学生向けにそれぞれ異なるアンケートを実施しました。本調査では、Springerの出版する書籍だけでなく、イーブック全般に対する認識についても調査しています。調査期間は2016年10月1日~12月16日、有効回答数は573件でした。

電子書籍の認知度が飛躍的に向上

2017年の調査では、全体の84%が、Springerが電子書籍を出版していることを知っていると回答し、2013年の56%に比べて認知度が飛躍的に向上していることがわかりました。また、所属している機関でSpringerのイーブックが導入されているかどうかを尋ねた質問では、2013年の27%から43%へと増加していることから、機関で導入したイーブックの存在をより意識していることがうかがえます。「利用できるのを知っている」と答えた回答者の多くが「図書館からの案内」により知りえたことから、図書館の周知活動が重要であることを示しています。

教育目的の利用は今後の拡大に期待

学術書出版点数で最大規模を誇るSpringerは、2005年以降に出版した書籍をすべて電子化し、2017年8月現在において23万点を超えるSTM(科学・技術・医学)分野とHSS(人文社会科学)分野を網羅する包括的なイーブック・コレクションを有しています。Springerの電子書籍は、機関で導入すると、授業での利用や学生との共有が可能になり活用機会が広がります。43%の教員が教育目的の利用が可能と知りながら、実際に利用している割合は24%であることから、今後更に教育目的での利用が拡大する機会があることがわかりました。

積極的にイーブックを活用している学生は、全文検索でヒットした箇所をパソコン画面上で拾い読みしたり、キーワードからのリンクや注釈機能など、電子ならではの利便性を評価しています。また、紙の書籍と比較した意識調査では、81%の回答者が紙よりイーブックを好む、またはイーブックでも構わないと回答しています。

教員に教育利用としての電子書籍に期待することを自由回答で尋ねたところ、概ね基礎レベルあるいは教科書としての役割を中心に、動画やアニメーションなどの電子ならではの機能を存分に生かしたコンテンツ作りが求められていることがわかりました。さらに、学生の費用負担を軽減する目的で電子書籍を利用したいという声も多く、演習に利用できるような高い機能性を求める声も聞かれました。

グローバル・プロダクト・マーケティング&マネージメント部門のシニア・イーブック・マネージャーであるWouter van de Veldeは以下のように述べています。「シュプリンガー・ネイチャーでは図書館員、著者、研究者、学生の皆様からのフィードバックを常に必要としています。利用者の声を知ることで、最適化された製品開発が可能になります。この度リリースされた白書の結果は、高品質のコンテンツを革新的な方法でお客様に提供するために必要な、著者サービス、テクノロジーやインフラ整備への投資といった今後の電子書籍の出版戦略に有用な情報です。」

本白書については、以下のウェブサイトからご覧いただけます。

http://resource-preview-cms.springer.com/springer-cms/rest/v1/content/15074136/data/v5/WhitePaper8

1)イーブック白書Vol.6として発行

http://resource-cms.springer.com/springer-cms/rest/v1/content/681812/data/v3/WhitePaper6

2) 回答者は2013年と同じとは限らず、無作為に大学関係者に依頼をし回答を得ている。

シュプリンガー・ネイチャーについて

シュプリンガー・ネイチャーは、発見の進展に貢献するために、信頼性が高く洞察に富む研究の出版を通して新領域の知識の成長を支えるとともに、アイデアや情報への世界からのアクセスを可能にします。

その実現に向けて、シュプリンガー・ネイチャーは研究コミュニティー全体に最良のサービスを提供することを目指します。著者が発見した知見を共有し、また他の研究者の研究成果を見つけ、アクセスし、理解できるようにすること、図書館員や研究機関をテクノロジーやデータのイノベーションを通して支援すること、高品質な出版サポートにより学会を支援すること、研究コミュニティーにとっての重要な課題に真摯に取り組むことなどがあります。

科学のために立ち上がり、オープンアクセスを推進し、研究の最高品質と倫理基準を強く提唱していきます。

学術出版社であるシュプリンガー・ネイチャーは、Springer、Nature Research、BioMed Central、Palgrave Macmillan、Scientific Americanといった信頼されたブランドを有しています。

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