2005年7月1日

株式会社アマデウス・ジャパン



ブリティッシュ・エアウェイズ、アマデウスの次世代インベントリ管理システムを採用


世界最大手航空会社の一つブリティッシュ・エアウェイズが顧客・路線管理のグローバル・ネットワークをアマデウスのアルテア・プランに移す。アマデウスの次世代インベントリ管理システムを使用する航空会社は25社に

【マドリード(スペイン)6月8日(現地時間)発】世界有数のグローバル・ディストリビューション・システム(GDS)であり、旅行・航空業界向けITソリューション・プロバイダであるアマデウス・グローバル・トラベル・ディストリビューション社は、6月8日、ブリティッシュ・エアウェイズがアマデウスの次世代型インベントリ管理システムであるアルテア・プランでの完全な航空座席および運航路線管理ネットワークの運用を開始したことを発表しました。ブリティッシュ・エアウェイズも設計に協力して構築したこのシステムはすでに、年間に3800万人もの顧客を扱うブリティッシュ・エアウェイズの日常業務の中核となっています。航空会社はこのシステムによる業務管理を通じて顧客とその座席の配分計画を完全に掌握し、座席当たりの収益率の最大化が可能になります。ブリティッシュ・エアウェイズに先立ち、カンタス航空が昨年9月からアルテア・プランによるインベントリ管理を行ってきており、このアマデウスのシステムにインベントリ管理を委託している航空会社は20社を超えました。

ブリティッシュ・エアウェイズにとって、今日発表のアルテア・プラン導入は、この20余年の間に行われた同社の中核となるITインフラストラクチャーの大規模な整備としては二回目の画期的な出来事です(1)。これに関して同社のCIO ポール・コビー氏は、「われわれは、アマデウスおよびカンタス航空と一緒に、旅行・航空業界の最初の新世代インベントリ管理システムを設計しました。アルテア・プランによって、われわれは今日利用できる最も洗練された収益管理方法を運用できるようになり、同時に社内処理のコスト効率を改善する手段を与えられました」と述べています。

アルテア・プランの導入に際しては、このシステムが航空会社の業務にとって欠かせない重要性を持っているため、きめ細かい計画立案が要求され、その結果システムの切り替えは完璧な形で完了しました。コルビー氏は、「アマデウスのインベントリ管理システムと予約システムは、当社の日常業務の中核になっています。当社の収益はすべてこれらのシステムを通して得られ、当社の収益性はインベントリ管理システムと(最適の収益を上げるのを目標にした)イールドマネジメント・システムがいかに効果的に機能するかによって決定されます」と説明しています。

ブリティッシュ・エアウェイズの場合、アルテア・プランを利用して1日当たり2000便・67万3000人のインベントリー管理を日々行っています。これらのデータのすべてを新システムに移行させるのにちょうど5カ月を要し、詳細に練られた日々の計画に沿って実行されました。新システムは2カ月間の初期準備期間を経て、旧システムとの並行運用に移り、この間にフライト管理は段階的に新システム(フライト/日時ベースで)に移されました。こうした作業過程によって、データの移行が円滑に行われ、ブリティッシュ・エアウェイズの日常業務への影響を最小限に止めることができました。

アマデウスのフレデリク・スパニュー副社長(航空事業グループ担当)は、「アマデウスはこれまで、新世代型で顧客中心のインベントリ管理システム『アルテア・プラン』および出発管理(デパーチャー・コントロール)システム『アルテア・セル』の開発に3億ユーロに上る資金を投下してきました。今日現在、世界の大手航空トップ10社に入るブリティッシュ・エアウェイズとカンタス航空の他、20社の航空会社がアマデウスを通じてインベントリ管理を行っています」と述べています。

アマデウスの航空会社向け新世代顧客管理システムのアルテア製品には、販売・予約のための共通プラットフォームである「アルテア・セル」や世界で最も普及したインターネットによるセルフサービス・ブッキング・エンジンである「e-トラベル・プラニゴ」も含まれています。ITソリューション・プロバイダとしてのアマデウスの方針は、「航空会社は使用したものの代価を支払うだけで済み、それでいて最先端の機能の利用を保証される」ことを意味しています。

(1) 世界の航空会社150社が使用している販売・予約の共通プラットフォームである「アルテア・セル」の2002年導入に続く。

【アルテア・プラン】
新世代インベントリ管理システムで、アルテア・セル(販売・予約管理プラットフォーム)とアルテア・フライ(デパーチャー・コントロールシステム)を完全に統合しており、最新の収益管理方法と生産性の向上を可能にします。航空会社はアルテア・プランを使用することによって、向こう12カ月分のフライトごとの販売予定の座席情報を事前に作成することが可能になります。次にシステムは、クラスごとの座席販売、座席構成、座席表に関する情報を取り入れ、それらの情報をGDS各社と航空会社の販売システム上で公開します。継続的な収益管理プロセスの一環として、フライト毎の収益を最大化するために、各販売クラス別に、フライト/日時ごとの将来の乗客需要についての予測を行います。この予測は、各販売クラスの利用可能な座席の正確な数を算出するために使われます。次に、販売済み座席数、空席数、その他すべての乗客に関する情報が、チェックイン処理を開始するための出発管理(デパーチャー・コントロール)システムに送られます。アルテア・プランはまた、スケジュールと旅客の積載量に関する情報を重量重心システム(ウエイト・バランスシステム。ここで運航のための荷重配分を計算する)に伝達します。

【ブリティッシュ・エアウェイズ】ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は、英国最大手の国際航空会社。世界74ヶ国158都市、コードシェア便を含むと105カ国338都市に広がるネットワークを持っています。より便利に、より豊かに。BAでは、常に時代を先駆けるサービスやプロダクトをお客様にお届けしています。BAには、ブリティッシュ・エアウェイズ・ホリデーズやブリティッシュ・エアウェイズ・トラベル・ショップスなど、多数の出資関連会社があります。詳細は以下のURLまで:ba.com/japan

【アマデウス・グローバル・トラベル・ディストリビューション S.A.】
アマデウスは、グローバル・ディストリビューション・システム(GDS)およびIT技術を提供する大手グローバル企業として航空会社・旅行会社に対して航空券・ホテル・レンタカーの販売・予約を可能とするシステムを提供している。カバーするのは旅行会社の営業拠点7万ヶ所、航空会社の営業所1万ヶ所。世界の215の国と地域において34万7千台のアマデウス・システムが利用されている。旅行会社はアマデウス・システムを介して航空会社488社、ホテル54,100軒、レンタカー会社43社の予約が可能。本社はスペインのマドリッドで設立は1987年。マドリッド、パリ、フランクフルトの各証券取引所に上場。2004年度12月決算の売上高は20億5千670万ユーロ、純利益は2億800万ユーロ(特別損失控除後)。データセンターはドイツ・ミュンヘン近郊のアーディング、開発拠点はフランス・ニース近郊のソフィア・アンティポリスに配置し、全世界の従業員数は6000人。株式会社アマデウス・ジャパンは100%子会社。