2005年8月25日

パラマウントベッド株式会社



自立促進を目的とした軽度の介護者向けベッド
『楽匠〜自立促進シリーズ』を新発売






パラマウントベッド株式会社(本社:東京都江東区、社長:木村憲司)は9月13日、利用者の自立促進を目的とした軽度の介護者向けベッド『楽匠(らくしょう)〜自立促進シリーズ』を発売します。

『楽匠〜自立促進シリーズ』は、対象を要支援から軽介護者(要介護1〜2程度の軽度な高齢者)に絞った新しいコンセプトのベッドです。利用者の自立が促進されるよう、自力でできる動作を有効に支援する機能やオプションを充実させました。
また、ベッドの利用状況が離れた場所から確認できる通信サービスを導入。ベッドが適切に利用されているかを検証でき、同時に利用者の“見守り”にもなります。
機種は、電動で背の部分が上がる「起きあがりベッド」と、高さが調節できる「立ちあがりベッド」の2タイプ。その他、マットレス幅(1000mm、910mm)や長さ(ミニ、レギュラー、ロング)、デザイン等で144通りの組み合わせから機種を選ぶことができます。価格は239,400円〜300,300円(税込)。販売目標は、初年度25,000台です。
介護ショップ等、取扱い事業者向けに、利用者の状態に合った機種を選定(フィッティング)し、適正利用のアドバイス等ができるよう、当社独自の研修を実施します。


【開発の背景】
2000年4月の介護保険法施行以来、要介護認定者の数は急速に増えつづけ、2000年4月末時点での218万人から、現在では400万人を超え、介護サービス利用者も300万人を超えています。特に要支援、要介護1の認定者数は、スタート時の2倍を超える高い増加率となっています。
2006年4月からの介護保険法改正の大きな特徴は「予防重視型への転換」です。要支援から軽介護者の自立を促し、重度化を防ぐことがその目的です。「新予防給付」を創設し、予防のためのサービス(筋力トレーニング、栄養改善、口腔ケアなど)に介護報酬を給付することになります。
一方、過度の安静などで身体を使わないことによる身体的・精神的機能低下(廃用症候群)も、重度化の要因として指摘されています。身体能力を維持していくために、自立のための適切な福祉用具を選び、その機能を有効に利用することがますます重要になってきます。
これまでの介護用ベッドの主流である「背上げ」、「膝上げ」、「高さ調節」のできる3モータータイプのベッドは、一部の軽介護者には機能過剰という議論がある一方で、単に機能を減らしただけのベッドも、軽介護者の重度化予防に十分役立っていないとも言われています。
『楽匠〜自立促進シリーズ』は、ベッドの電動機能はシンプルにし、自分の力を利用して「起きあがり」、「立ちあがり」などができるよう、新たな機能を盛り込みました。また、さまざまなオプションを用意し、利用者の個々のニーズに対応する自立促進のための機能を充実させました。


【主な特長】
●動作のきっかけとなる「サポートウイング」
・ 自力での「寝返り」、「起きあがり」、「立ちあがり」のきっかけとなるよう、手でつかみやすいフレーム(サポートウイング)を標準装備しました。
<写真:サポートウイング活用事例>



●自分の力を利用した「起きあがり」、「立ちあがり」を目的とした「リミッター機能」(一部機種)
・ 「起きあがり」の際、背上げを行う場合、任意に設定した角度で自動的に一時停止する機能。動作すべてを電動で補助せずに、自分の力で起き上がることを促します。「立ちあがり」の際には、自分にあった高さで一時停止させることができます。

●「立ちあがり」、「歩行」、「移乗」、「立位保持」に役立つ7種類の「オプション」
・ 横浜市におけるリハビリテーションの中核機関、社会福祉法人横浜市リハビリテーション事業団「横浜市総合リハビリテーションセンター」と共同開発した7種類のオプションを用意。自力での「立ちあがり」や「歩行」、「移乗」、「立位保持」などをサポートします。
<写真:オプション活用事例>



●離れていても利用状況が検証できる「モニタリングシステム」(有料)
・ 離れたところからでも利用状況が確認できる通信サービス「モニタリングシステム」を新設。操作履歴や故障を知らせるほか、利用者の“見守り”になります。

●利用者に合った機種を選定(フィッティング)できるよう、研修を実施
・ 介護ショップ等、取扱い事業者には、利用者の状態に合った機種を選定(フィッティング)し、適正利用のアドバイスができるよう、当社独自の研修を実施。受講した事業者には認定証を発行します。


【仕様】
〈品名〉起きあがりベッド
〈製品寸法〉
 全長:2007〜2040mm(ミニ) 2117〜2150mm(レギュラー) 2257〜2290mm(ロング)
 全幅:1101mm(ボトム幅910mm) 1191mm(ボトム幅1000mm)
 全高:650、690、730mm(樹脂ボード) 652、692、732mm(木調ボード)
〈背上げ調節〉0〜約65°
〈ボード種類〉木調ボード(ダーク、ライト)、ブローボード(樹脂製)

〈品名〉立ちあがりベッド
〈製品寸法〉
 全長:2007〜2040mm(ミニ) 2117〜2150mm(レギュラー) 2257〜2290mm(ロング)
 全幅:1101mm(ボトム幅910mm) 1191mm(ボトム幅1000mm)
 全高: 650〜850mm(樹脂ボード) 652〜852mm(木調ボード)
〈ボトム高さ調節〉230〜430mm
〈ボード種類〉木調ボード(ダーク、ライト)、ブローボード(樹脂製)

※「起き上がりベッド」は11月発売予定