除菌スプレーの使い方に要注意!事前に知っておくだけで防げるコロナ禍で注意しておきたいエアコン故障トラブル

~エアコンを静かに蝕む厄介な「アリの巣状腐食」とは~

2021年2月18日11:00

【霧ヶ峰 Times】長く使いたいエアコンが短命に⁈

 

 まもなくコロナ禍での生活となって1年が経過しようとしています。新しい生活様式が求められ、日常の様々な環境が大きく変化しました。それは室内環境も同様です。そこで、三菱電機霧ヶ峰PR事務局は、東京・大阪にお住まいの男女600名に対し室内の衛生対策に関する調査を実施しました。調査によると室内の衛生環境が気になって対策をしている人は88.6%(グラフ1)。具体的には、除菌スプレー※1を使用している人が41.5%(グラフ2)と多いことが分かりました。もちろん除菌スプレーで室内の衛生環境を整えることは大切ですが、使い方によってはエアコンの故障につながる可能性があります。そこで、誤った除菌スプレーの使い方によるエアコンの故障トラブルの事例、対策を解説します。除菌スプレーを上手に使って、きれいな室内環境を保ちましょう。

 

※1:除菌に加え、消臭、抗菌、抗ウイルスなどの表示が併記されているものも含みます。

 


 


1. コロナ禍で、室内での除菌スプレー散布が増えた人は80.3%!

調査によると、コロナ禍以降、室内の衛生対策の意識が高まっており、こまめに換気をしている人が71.2%、空気清浄機を使用している人が39.8%、除菌スプレーを使用している人が41.5%と、多くの人が様々な室内の衛生対策を実施していることがわかりました(グラフ2)。また、コロナ禍で使用頻度が増えた対策は除菌スプレーが80.3%(グラフ3)で、散布場所はリビングの72.7%(グラフ4)が最多となり、使用頻度についても2日に1回以上のペースでリビングに散布している人が74.1%(グラフ5)もいることが明らかとなりました。さらに、除菌スプレーをエアコン稼働させた状態で使用したことがある人が64.5%(グラフ6)、エアコンに除菌スプレーを直接吹きかけたことがある人が17.5%(グラフ7)いるという結果が出ました。

 

 

 

 


 


 


 

 

 

 

 

2. メーカー広報担当者からのお願い! 

 


1.エアコンに除菌スプレーを吹きかけるとこんな故障が起こるかも・・・

調査によると、コロナ禍でお部屋の中で除菌スプレーを使用する頻度が増えていることがわかりました。しかし、エアコン内部の清潔性が気になる場合でも、直接エアコン内部に除菌スプレーを吹きかけるのはやめてください。またエアコンはお部屋の空気を吸い込んで冷暖房するので、なるべく運転中のご使用はお控えください。除菌スプレーに含まれる成分によっては、重要な部品を腐食(=化学的作用により金属が劣化・損傷)させ、次に挙げる主に3つの症状が出て、故障のトラブルにつながる可能性があります。

 

症状① 電子基板が故障し、運転ができなくなることがあります。

 

症状② 室温を検出する等のセンサー部が故障し、正常な運転ができなくなることがあります。

 

症状③ 熱交換器に「アリの巣状腐食」が起こり、「冷えない」「暖まらない」などの症状が

    起きることがあります(異なる腐食形態も存在します)。

 

 

3つの症状の中でも手強いのが「アリの巣状腐食」で、ここ数年、熱交換器の交換発生件数は増加傾向です (グラフ8)。

 

 

グラフ8

「アリの巣状腐食」が原因と疑われる熱交換器の交換発生件数の推移(三菱電機調べ)

 

 

2.ここが厄介!「アリの巣状腐食」とは

除菌スプレーなどに含まれているギ酸、酢酸等の成分が室内機の中にある熱交換器の冷媒配管に付着すると時間をかけて配管を腐食していき、概ね3年~7年後には、冷媒配管に地中のアリの巣のような腐食が起こる「アリの巣状腐食」に発展することがあります(図1-1,1-2)。「アリの巣状腐食」ができると、配管に微細な穴ができます。最悪の場合、その穴が貫通し、そこから熱を運ぶための冷媒ガスが漏れてしまいます。そうなると、お部屋の空気を吸い込んで冷やしたり暖めたりする熱交換器が機能しなくなるので、「冷えない」「暖まらない」などの症状が起こります。

 

※「アリの巣状腐食」の原因は除菌スプレーの成分だけではありません。例えば、化粧品、香水、殺虫剤などの生活用品にも同様に含まれています。

 

 

 

 

 

「アリの巣状腐食」が進行するとこんな影響が!

 

影響① 電気代が高くなる一因にもなる。

「アリの巣状腐食」の特徴として冷媒配管を年月をかけて徐々に腐食していき、冷媒配管が腐食してできた穴は人の目では確認できないほどの小さな穴であるため、冷媒ガスが少しずつ漏れていきます。症状①②であれば、室内機のランプよりエラー表示が出て故障をすぐに発見できますが「アリの巣状腐食」による冷媒ガス漏れは徐々に進行するため気づかないうちに冷房や暖房の効きが弱くなっていきます。エアコンは室温が設定温度から離れているとパワーを出し(消費電力が上がった状態)、設定温度に近づいていくにつれてパワーを落として消費電力を下げていきます。冷媒ガスが漏れて冷房や暖房の効きが悪くなってくると室温がなかなか設定温度に近づかなくなるためパワーを出す時間が増えて電気代が高くなってしまうことになります。

 

影響② 熱交換器は部品サイズが大きいため、修理費用が高額になる。

「アリの巣状腐食」で冷媒ガスが漏れている場合、エアコンの主力部品で部品サイズの大きい熱交換器を交換することになるため通常の部品より修理費用がかかってしまいます。

 

影響③ 製品の寿命を短くする可能性も。

三菱電機の調査(2020年4月~2020年9月/当社購入者アンケート11,226名)では、買い替え時にエアコンを10年以上使っている人が87.3%となっており、エアコンを長期で使用している人が多いことがわかっています。「アリの巣状腐食」は概ね3年~7年経過してから故障の症状が出、影響②の通り修理費用が高額なので、長く使う予定だったものの修理せず、エアコンを買い替えてしまうケースもあります。

 

 

3.「アリの巣状腐食」を予防するには!?

(1)エアコンに除菌スプレーを直接吹きかけない。

上述の通り、エアコンの性能にかかわる熱交換器の冷媒配管の腐食につながってしまいます。特にエアコン内部に目がけて直接吹きかけると、高濃度の成分が冷媒配管に付着するので「アリの巣状腐食」になるリスクが高くなります。

 

 

 

 

(2)なるべくエアコン運転中での除菌スプレーの使用はお控えください。

除菌スプレーをエアコンに直接吹きかけるより低濃度ではありますが、運転中に除菌スプレーを使用した場合、成分を吸い込み熱交換器に付着して「アリの巣状腐食」になってしまう可能性があります。エアコン停止中での除菌スプレーの使用を推奨します。

 

 

 

 

4.ご自宅のエアコンは「アリの巣状腐食」が原因で冷媒ガスが漏れていないか、エアコンの効き具合を自己点検

上述の通り、「アリの巣状腐食」はすぐに発症するものではありません。まずは冷媒ガスが漏れてエアコンの効きが悪くなっていないかを下記の手順で確認してみましょう。

 

 

 

 

5.「エアコンに直接除菌スプレーをかけてしまった!」「自己点検してエアコンの効きが悪そう・・・」な場合の対処法

(1)「エアコンに直接除菌スプレーをかけてしまった!」場合

 

①冷房シーズンに窓を開けて1時間程度、冷房運転をしてみてください。

熱交換器に付着した成分が結露水に溶け込み、洗い流されます。

<作業の際の注意>

屋外が高湿度(80%以上)のときに窓を開けて長時間(1時間以上)運転すると、室内機に露が付き、滴下して家財や床などをぬらし、汚損の原因になることがありますので、室内機の下にビニールシートなどを設置して防水対策をしてください。

 

②お買い上げの販売店またはメーカーの修理窓口にご相談の上、室内機の洗浄を行ってください。

ご自身で室内機の洗浄は行わないでください。誤った洗浄剤の選定・使用方法で洗浄を行うと、樹脂部分が破損したり、水漏れなどの原因になります。また、洗浄剤が電機品やモーターにかかると故障や発煙・発火の原因になります。

 

 

(2)「自己点検してエアコンの効きが悪そう・・・」な場合

 

お買い上げの販売店またはメーカーの修理窓口にご相談ください。

 

 

 

 

 

■三菱電機はお悩みを解消する情報を発信中。

三菱電機はエアコンにまつわるよくあるお悩みに耳を傾け、役立つ情報を発信しています。

春までもう少し寒い日が続きますので、エアコン暖房にお悩みの方はこちらの記事を見て、お悩みの解消に役立ててください。

https://www.MitsubishiElectric.co.jp/home/kirigamine/special/oshiete/

 

<寒い日を快適に過ごすためのお役立ち情報一覧>

【冬】睡眠のプロが教える 寒い冬でも快眠できる環境づくり!

https://www.MitsubishiElectric.co.jp/home/kirigamine/special/oshiete/pdf/201208.pdf

 

エアコン暖房、効率良く使うには風向がカギ!?

https://www.MitsubishiElectric.co.jp/home/kirigamine/special/oshiete/pdf/191114_pr_release.pdf

 

エアコン暖房2大お悩み解消法と賢い冬のエアコン選びのポイント

https://www.MitsubishiElectric.co.jp/home/kirigamine/special/oshiete/pdf/201218.pdf

 

 

 

【調査概要】

■グラフ1~7

 ・調査対象者:東京・大阪に在住の30-59歳の男女600名

 ・調査方法:インターネット

 ・調査期間:2021年1月22日(金)~1月24日(日)

 

 

 

 

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

エアコン運転中イラスト

グラフ5

グラフ3

グラフ7

図1-1

図1-2

グラフ6

グラフ8:「アリの巣状腐食」が原因と疑われる熱交換器の交換発生件数の推移(三菱電機調べ)

グラフ1

エアコンの冷えや暖まりを点検するための手順

エアコンの冷えや暖まりを点検するための手順イラスト

スプレー噴射イラスト

グラフ2

グラフ4

サムネイル画像

メーカー広報担当者からのお願い

教えて!霧ヶ峰

アリの巣イメージイラスト

このプレスリリースを配信した企業・団体

  • ※購読している企業の確認や削除はWebプッシュ通知設定画面で行なってください
  • SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中

    過去に配信したプレスリリース