感染症対策に関する意識調査

緊急事態宣言による自粛の解除から2ヶ月経過した時点での、感染症予防対策や消費行動を調査

2020年9月2日

株式会社日本能率協会総合研究所

 

 

感染症対策意識・行動は自粛解除後2か月が経過し気の緩みが顕著に。

とくに「うがい」の実践度と「不要不急の外出を控える」では10%低下。

但し、女性60代は一層気を引き締めている様子がみられ、

感染予防策として「ヨーグルト」や「納豆」等の食品の購入率も上昇。

感染症対策を取り入れた新しい生活様式を実践する層は、

身体そのものの健康状態も良好である傾向に。

 

 

株式会社日本能率協会総合研究所(代表取締役社長:譲原 正昭 本社:東京都港区)では、全国の20~69歳3,000人を対象とし、緊急事態宣言解除から2ヶ月経過した感染症予防対策の意識の変化や実態把握のため調査を実施致しました。

 

【調査概要

調査目的

緊急事態宣言による自粛の解除から2ヶ月経過した時点での、感染症予防対策や消費行動を調査し、4月の緊急事態宣言中に実施した調査との比較によりどのような変化が起きているかを把握するため

調査対象者

全国の20~69歳

調査方法

インターネット調査

調査時期

2020年7月30日(木)~8月3日(月)

※前回調査:2020年4月15日(水)~4月20日(月)

回収サンプル数

3,000名 ※サンプルは性年代およびエリア別の人口構成比に基づいて回収した。(前回調査も同様)

 

【結果まとめ】

1. 感染症予防対策意識・行動は、マスクや手洗いなどの行動は概ね定着したものの、緊急事態宣言中の4月と比べると、うがいや手洗い・不要不急の外出等の行動の低下がみられた。感染予防のため購入した商品は、マスク、除菌スプレー・除菌シート、石鹸・ハンドソープ等でこれらの購入割合は変化していない。一方で女性60代は感染症予防対策意識・行動の実施率が上昇したものも多く、感染予防として意識的にヨーグルトや納豆等の食品を購入する割合が増えている。

 

2. 9割が今後も感染症予防対策を続けていきたいとし、手洗い・マスクは引き続き実施の意向が高い。なお、不要不急の外出や周りの人との距離をとることの意識は4月時点より増え、感染リスクを防ぐ行動が定着している様子が見られる。

 

3. 感染症予防対策をする層は、しない層よりも健康状態が良好であった。

 

 

以下、調査詳細となります。

 

【対象者属性】(n=3,000)

 

■性年代

■居住地域

 

 

■同居家族

 


<結果1>

感染症予防対策意識・行動は、マスク・手洗いの実施は約9割と高いものの、自粛中と比べると全体的に低下し、特に手洗いは4ポイントダウン、うがい・不要不急の外出を控えることは10ポイントダウン。ただし、男性60代・女性60代は多くの対策において実施率が上昇。

 

現在実施している対策は、「マスクをする」が89.1%ともっとも高く、次いで「手洗いをする」が87.7%、「うがいをする」が58.1%、「不要不急の外出を控える」が56.2%と続いています。

前回2020年4月の緊急事態宣言中の調査結果と比較すると、「手洗いをする」が約4ポイント、「うがいをする」が約10ポイント、「不要不急の外出を控える」が約9ポイント下がっています。その一方で、「マスクをする」「周りの人との距離をとるようにしている」といった行動の実施率は維持されています。

なお、性年代別に前回2020年4月の調査結果と比較をすると、特に若年層で実施率の低下が大きく、男性20代・女性20代・女性30代は、全体での上位5つの対策(マスク、手洗い、うがい、不要不急の外出、周りの人との距離)の実施率は全て下がっています。その一方で、男性60代・女性60代は多くの対策において実施率が上昇しています。

 

 

図表1:あなたは、新型コロナウイルスに感染しないよう、実施している(実施した)対策はありますか。(いくつでも選択可)

 


 

図表2:[前回比較:性年代別(男性)]あなたは、新型コロナウイルスに感染しないよう、実施している(実施した)対策はありますか。(いくつでも選択可)

 


図表3:[前回比較:性年代別(女性)]あなたは、新型コロナウイルスに感染しないよう、実施している(実施した)対策はありますか。(いくつでも選択可)

 


 

<結果2>

感染予防のため、意識的に購入した具体的な商品は、マスク、除菌スプレー・除菌シート、石鹸・ハンドソープと4月から傾向は変わらない。ただし、女性60代は「ヨーグルト」「納豆」などの食品の購入率が5ポイント以上アップ。

 

意識的に購入した具体的な商品は、「マスク」が52.0%ともっとも高く、次いで「除菌スプレー・除菌シート」が32.6%、「石鹸・ハンドソープ」が30.5%、「アルコール消毒薬」が24.7%、「ヨーグルト」が18.3%と続いています。

前回2020年4月の緊急事態宣言中の調査結果と比較しても、全体では大きな変化はありません。

なお、性年代別に前回2020年4月の調査結果と比較をすると、男性は購入率に差はありませんが、女性では女性40代では「納豆」「豆腐・豆乳」、女性50代では「牛乳」、女性60代では「ヨーグルト」「納豆」「牛乳」「バナナ」「緑黄色野菜」の購入率が5ポイント以上アップしています。

 

図表4:あなたは、新型コロナウイルスの感染予防のため、意識的に購入したものはありますか。(いくつでも選択可)

 


 

図表5:[前回比較:性年代別(男性)]あなたは、新型コロナウイルスの感染予防のため、意識的に購入したものはありますか。(いくつでも選択可)

 


 

図表6:[前回比較:性年代別(女性)]あなたは、新型コロナウイルスの感染予防のため、意識的に購入したものはありますか。(いくつでも選択可)

 


 

<結果3>

9割の方が今後も感染症予防対策を続けていくと回答

 

今後も何らかの感染症予防対策をしていきたいと思うかを尋ねたところ、「そう思う」が63.5%と最も高く、次いで「ややそう思う」が24.9%と続き、合計で88.4%が感染症予防対策をしていきたいと考えています。

「そう思う」と回答した人は男性より女性で高く、男女とも年代が上がるほど回答率が高くなる傾向が見られます。

同居の家族の状況別にみると、「慢性的な疾患のため薬を常に服用している方」がいる世帯や、「65歳以上の方」がいる世帯で感染症予防対策意識が高い傾向が見られます。

前回調査と比較すると、「そう思う」と回答した割合は、男女ともに、20代では低くなり、50~60代では高くなりました。

 

 

図表7:あなたは、今後も何らかの感染症予防対策をしていきたいと思いますか。(1つだけ選択)

 


※平均・・・「そう思う」=「+2.0」  「ややそう思う」=「+1.0」  「どちらともいえない」=「0.0」  「あまりそう思わない」=「-1.0」  「そう思わない」=「-2.0」の加重値で算出

 

 

図表8:[同居の家族状況別]あなたは、今後も何らかの感染症予防対策をしていきたいと思いますか。(1つだけ選択)

 


※平均・・・「そう思う」=「+2.0」  「ややそう思う」=「+1.0」  「どちらともいえない」=「0.0」  「あまりそう思わない」=「-1.0」  「そう思わない」=「-2.0」の加重値で算出

 

図表9:【2020年4月調査】あなたは、今後も何らかの感染症予防対策をしていきたいと思いますか。(1つだけ選択)

 


<結果4>

今後の予防対策として手洗い・マスクは引き続き実施、マスク・不要不急の外出を控える・周りの人と距離をとることは、4月調査時より増え、予防意識に変化が見られた。

 

感染症予防対策としてやっていきたいことは、「手洗いをする」が85.8%と最も高く、次いで「マスクをする」が81.4%、「うがいをする」が64.2%、「不要不急の外出を控える」が55.0%と続きます。

性年代別でみると、女性50代・女性60代では全体と比べて実施したい割合が高く、特に女性60代では「不要不急の外出を控える」「除菌をする」「食事の栄養バランスに気を配る」「免疫を高める食品を摂るようにする」「適度な運動をする」の割合が全体に比べて15ポイント以上高くなっています。

今後の感染症予防対策の実施意向別にみると、実施意向が高いほど各項目の回答率が高くなっています。

前回調査と比較すると、「うがいをする」が約10ポイント下がっているものの、「不要不急の外出を控える」「周りの人と距離をとるようにする」は約16ポイント上がっています

 

 

図表10:あなたは今後、感染症予防対策として、やっていきたいと思うことはありますか。(いくつでも選択可)

 


図表11:[前回比較:性年代別(男性)]あなたは今後、感染症予防対策として、やっていきたいと思うことはありますか。(いくつでも選択可)

 


図表12:[前回比較:性年代別(女性)]あなたは今後、感染症予防対策として、やっていきたいと思うことはありますか。(いくつでも選択可)

 


図表13:[今後の予防対策実施意向別]あなたは今後、感染症予防対策として、やっていきたいと思うことはありますか。(いくつでも選択可) ※今後の感染症予防対策の実施意向別

 


<結果5>

感染症予防対策を実施している方のほうが、健康状態が良好

 

現在の健康状況を尋ねたところ、「風邪などの症状がない」が56.5%と最も高く、次いで「お通じが良い」が33.9%、「寝つきが良い」が29.9%、「胃や腸の不調がない」が29.6%と続きます。

全体として年代の高い方が各項目の回答率が高く、健康状態が良好という傾向が見られます。

感染症予防対策の実施意向別でみると、今後も対策をしていく(「そう思う」)意向のある方の方が現在の健康状況が良好です。

 

図表14:あなたの、現在の健康状態であてはまるものはありますか。(いくつでも選択可)

 


図表15:[今後の予防対策実施意向別]あなたの、現在の健康状態であてはまるものはありますか。(いくつでも選択可)


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プレスリリース添付画像

性年代

同居家族

結果1図表2

結果2図表4

結果2図表5

結果1図表1

結果1図表3

結果5図表14

結果3図表8

結果5図表15

結果4図表11

結果2図表6

結果4図表12

結果4図表10

結果4図表13

結果3図表7

結果3図表9

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