電車の車両整備作業を業界で初めてデジタルマニュアル化

技術承継と社員教育で最新技術を活用し、整備技術の精度を維持・向上、人材確保も期待

堀江車輌電装

 首都圏の私鉄各社の鉄道車両整備と点検を行う堀江車輌電装株式会社(本社:東京都千代田区、 代表取締役:堀江泰、 03-5213-4728)は、車両整備の作業工程を業界で初めてデジタル化した「デジタルマニュアル」を作成しました。このほど完成し、活用開始しました。

 

 今回デジタルマニュアル化したのは、ユニットブレーキの分解・洗浄・組み立てに関する127の作業工程です。デジタルマニュアルは、ホロレンズ(※)を使って活用できるようになっており、そのために独自のアプリケーションソフトを開発しました。

 

 堀江車輌電装株式会社は、創業以来、鉄道事業者の車両整備を請け負う事業を展開してきました。この事業は熟練の技術者に支えられてきましたが、若年層で技術職を選ぶ人材が減少している現状があり、技術承継と人材の確保が喫緊の課題となっていました。そこで、世界でも注目されている最新デバイスであるホロレンズを使って、作業工程のデジタル化に挑戦しました。

 

 このことにより、技術の承継を的確に行えるようになり車両整備技術の精度を維持・向上していくことができます。また、社員教育への活用で、若年層の人材に対して、技術職への興味を持たせるきっかけを創出することができると考えています。

 

 本格活用に先立ち、試験的に使用したところ、「教育担当者が現場を離れられないとき、新人ひとりでも作業内容を学べる」「作業工程の一部分だけを復習することができるため効率よく覚えられる」という声がありました。また、工場以外の場所、例えば本社の会議室などでも研修できるようになり、社員教育の幅を広げることもできました。今後は、社員の作業内容を遠隔で確認、指示したり、作業内容の評価などでも採用する予定です。 

 

 他の整備内容についても、今後3年をめどに順次デジタルマニュアル化を推進していく予定です。使用する機器は、技術革新の度合いや作業性を考慮して、ホロレンズだけでなく、アイパッドやスマートグラスなども検討していきます。

 

 堀江車輌電装株式会社は、デジタルマニュアル化を通じて、作業標準順守、ジョブトレーニング、品質管理の確実性の担保のほか、企業としての信頼度、ブランドイメージの向上で、さらなる顧客開拓、人材獲得を目指します。

 

※ホロレンズ:マイクロソフトが開発したゴーグル型のヘッドマウントディスプレイ

 

(資料編)

 

従来の紙のマニュアルの課題

 

・紙の手順書は約20ページで構成されているが、このマニュアルが作られたときと現在とでは 作業内容の一部の手順が違ってしまった。

 

・記載されている作業内容以外でも、熟練技術者から口頭で伝達されていた作業ややり方のコツなどがあった。

 

・紙のため、現場で確認する際にうまくめくれず使いにくいときもあった。

 

デジタルマニュアルによる解決

 

・教育担当者が現場を離れられないとき、新人ひとりでも作業内容を学べる。

 

・作業工程の一部分だけを復習することができるため効率よく覚えられる。

 

・作業を何度でも繰り返し確認することができて、技術の習得が早くなる。

 

・工場以外の場所、例えば本社の会議室などでも研修できるという点で、社員研修の幅を広げることもできる。

 

【ホロレンズ作業画面】

 

・作業場所に固定し、作業をしながら、工具と手順を学べる。部品の向きなども文字で補足している。

 

・現場の空間に画面を固定したり、工場内を動き回る際に画面も一緒に動したりできる。

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