食事中に楽しくスマホを預けておく倉庫“PHONE GARAGE”を開発

NTTドコモ

2018年4月17日

株式会社NTTドコモ

半数の家庭で子どもは「食事中はスマホ禁止」なのに、6割以上の親は使用!?

食事中の親のスマホ使用に対し

「使わないで」「話を聞いて」と悲しい感情を抱く子どもたち・・・

親子の会話を楽しめる食卓を!

食事中に楽しくスマホを預けておく倉庫“PHONE GARAGE”を開発

都内レストランでの体験WEB動画を公開!

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)では、全国の小学生~高校生の子どもと親を対象に「親と子の食事中のスマホマナー調査」を行いました。ドコモではスマホマナー啓発のためにさまざまな取り組みを展開していますが、今回は食事中のスマホマナーについて、親と子の意識と実態を探るとともに、食事中のスマートなスマホマナーを親子で楽しみながら身につけ、食卓の会話を取り戻すプロジェクトを行います。主な調査結果は以下の通りです。

6割以上の親が食事中に子どもの前で使用するスマホ 子どもはネガティブな感情を抱いている

食事中のスマホ使用、親が子どもより使用(小学生35.0%、中学生42.0%、高校生56.0%、親62.3%)。

◎親が食事中にスマホを使用すると、小学生の子どもの6割が何かを感じ、「使わないで欲しい」(57.1%)、「自分の話を聞いていない」(31.7%)、「つまらない」(30.2%)など負の感情を抱いている。

形骸化する「食事中のスマホ禁止」ルール

◎子どものスマホルール、「食事中はスマホ禁止」がいちばん多い(小学生52.6%、中学生48.3%、高校生52.1%)。

◎食事中のスマホを「手元(食事をしているテーブルの上)」に置く子どもは少なくない(小学生27.0%、中学生22.0%、高校生35.0%)。また、親も27.7%がスマホを「手元」に置いて食事をしている。

◎食事中のスマホ使用、子どもを注意した親が6割(57.3%)と多いが、子どもから注意された親も1割強(13.3%)。

子どもの不満 親だけOKなんて納得できない! 親にもルールを

◎食事中のスマホ、親から「親はよくても子どもはダメ」と言われる(小学生42.0%、中学生26.0%、高校生14.0%)。

◎子どもだけがダメなルールに「納得できない」子どもたち(小学生28.0%、中学生17.0%、高校生10.0%)。

親のスマホ使用にもルールを作るべしと主張する子どもたち(小学生43.0%、中学生31.0%、高校生26.0%)。

「親と子の食事中のスマホマナー調査」

  ■実施時期 2018年3月5日(月)~3月8日(木)

  ■調査手法 インターネット調査

  ■調査対象 スマートフォンを使用する小学生~高校生の男女300人、

        小学生~高校生の子どもがいるスマートフォンを使用する親300人 

        小学生は10歳以上に限定、親子で一緒に食事しない方を除く

※リリース内のスコアは小数第2位以下を四捨五入しているため、100%にならない数字もあります。

食事中のスマホ使用の実態

◎親子の食卓、いちばんの楽しみは親も子も「会話」 でも、子どもは親ほどは楽しみにしていない

小中高生の子どもを持つ親300人と、小学生(10歳以上)、中学生、高校生の子ども各100人に、親子で食事中の楽しみを聞きました。その結果、親も子も「会話をすること」がいちばんの楽しみとなっています。しかし、親は90.7%と高いのに対し、子どもは小学生76.0%、中学生66.0%、高校生69.0%と親ほどではないようです[図1]。

◎親の62%は食事中に子どもの前でスマホを使用
  子どもは親のスマホ使用に対し、「使わないでほしい」と望み、「自分の話を聞いていない」と感じている

親子で食事をするときのスマートフォンの使用状況を聞いてみました。まず、食事中に「自分」がスマートフォンを使用すると答えた子どもは、小学生35.0%、中学生42.0%、高校生56.0%と年代とともに高くなっていますが、親は62.3%と食事中のスマホ使用率は最も高くなっています[図2ー1]。

次に「相手」(親は子ども、子どもは親)のスマホ使用状況を聞くと、親が48.0%と最も低く、小学生が65.0%と最も高くなっています[図2ー2]。

親子での食事は会話を楽しみたいと答えている親自身が最もスマートフォンを使用しており、子どもが小さいほど親のスマートフォン利用をより気にしていることがわかりました。

そこで子どもに、親が食事中にスマートフォンを使用しているときの気持ちを聞くと、高校生では半数が「何も思わない」と答えていますが、小学生は63.0%が感じることがあると答えています[図3ー1]。

そのときの感情を聞くと、小学生では57.1%が「使わないでほしい」と望み、「自分の話を聞いていない」(31.7%)、「つまらない」(30.2%)と感じています。中・高校生でも同様の傾向を示しており、親のスマホ使用は、子どもの気持ちに大きな影を落としているようです[図3ー2]。

食事中のスマホルール

◎子どものスマホ使用ルール、いちばん多いのは「食事中の使用禁止」

次に子どものスマートフォン使用に関してルールがあるかどうか聞くと、親の8割は「ルールがある」(80.3%)と答えています。しかし、子どもは小学生76.0%、中学生58.0%、高校生48.0%と、親に比べると「ルールがある」割合がいずれも低くなっています[図4ー1]。

ルールの内容を聞くと、「食事中の使用を禁止」が最も多く、小学生52.6%、中学生48.3%、高校生52.1%が食事中のスマホ使用はルールとして禁止されています[図4ー2]。

◎ルールはあっても、高校生の3人に1人(35%)は食事中もスマホは手元で肌身離さず

親子での食事中にスマートフォンを置いている場所を聞くと、親も子どもも「食事をしているテーブルから少し距離を置いたところ」が多くなっています。食事中の使用は禁止されているものの、「手元(食事をしているテーブルの上)」にスマホを置く子どもは少なくなく、小学生27.0%、中学生22.0%、高校生では3人に1人(35.0%)が食事中も手元にスマートフォンを置いています[図5]。また、親も3割近くが「手元」(27.7%)にスマートフォンを置いて食事をしています。

◎食事中のスマホ使用、子どもを注意する親57%、子どもから注意された親13% 
  親を最も注意するのはなんと小学生(11%)!

親子での食事中、スマートフォンの使用について注意したり、注意された経験を聞くと、親の場合、57.3%は「子どもに注意したことがある」と答えていますが、1割を超える親が「子どもから注意された」(13.3%)経験があります[図6-①] 。

一方、子どもは約半数が親から注意されていますが、1割の子どもが親を注意した経験があり、中でも「小学生」(11.0%)が最も多くなっています[図6-②]。

親だけ特別? 納得できない子どもたち

◎食事中のスマホ、「親はよくても子どもはダメ」と言われて納得できない子どもたち 親にもルールを!

子どもを対象に、親子で食事中のスマートフォンの使用について「親はよくても子どもはダメ」と親から言われたことがあるかと聞くと、小学生では42.0%が「言われたことがある」と答え、28.0%は「納得できなかった」と答えています。中学生、高校生になると言われる割合は低くなっていますが、「親はよくても子どもはダメ」と言われると「納得できない」(中学生17.0%、高校生10.0%)と感じています[図7ー1]。

そこで、親子で食事中の親のスマートフォン使用のルールを作りたいかと聞くと、小学生では43.0%、中学生31.0%、高校生26.0%が、「ルールを作りたい」と答えています[図7ー2]。

今回の調査結果を参考に、元小学校教員で現ITジャーナリスト、かつ1児の母の高橋暁子さんに、親子のスマホマナーと食卓についてのアドバイスをいただきました。

食卓は子どものココロの声を聞く時間 スマホではなく子どもとしっかりと向き合いましょう

今回の調査では「親はよくても子どもはダメ」ということに子どもが不満を感じていることが明らかになっていますが、実際そういうケースはよく耳にします。子どもが親に話しかけても「今、スマホを使っているから待って」と言われたり、大人は「仕事だから」と食事中にスマホを使っていたり、みなさんも身に覚えがあるのではないでしょうか。

子どもが小学生の頃は、ルールはみんなが等しく守るべきということを強く指導されているので、[図6ー②]のように親のスマホ利用を注意するのだと思います。そこで「大人だからよい」という理由で親がスマートフォンを使うと、なぜ大人だけ許されるのか理解できずに、混乱してしまいます。成長すると、大人の本音と建前がわかるようになり、「ルールはそれほど守らなくてもいい」、「親に見つからなければ大丈夫」、「隠れて使えば叱られない」といった思考へと変わり、さらに、例えば自転車に乗りながらスマートフォンを使い事故を起こしてしまうなどの危険利用にまでつながってしまいます。そうでなくても、大人の理不尽さから親への不信感を生み、親の言うことは聞かなくてもよいと子どもは判断し、ルールやマナーを守らない行動を助長してしまいます。

子どもにとって、親はお手本となるものです。小さいころはもちろん、子どもが成長してからも親が行動で示すことが大切です。私は学校で保護者の方にお話をする際は、「お子さまにして欲しい行動を親がすること」を必ずお願いしています。口だけで「食事中のスマホは禁止」と言っても、親がそうしなければ子どもは従いません。逆に、会話をすることが当たり前の食卓であれば、子どもも食事中はスマートフォンを使おうとはしなくなります。

子どもは、学校でいろいろなことを体験し、1日頑張っています。そのことを親御さんに話したくて、うずうずしているはずです。その話を聞く貴重な時間が、家族の食卓です。そんな大切な時間を、いつでも使えるスマートフォンを使うことでなくしてしまってよいのでしょうか。子どもの気持ちに寄り添って、子どもが悩んでいることやホンネを聞く、食卓での会話を大切にしてほしいと思います。せめて食事の間はスマートフォンを使わず、しっかりとお子さんと向き合って、会話と食事を楽しんでください。

今回の「PHONE GARAGE キャンペーン」は、親だけ・子どもだけではなく親子を対象としているので、より効果の高いものになると期待しています。

高橋暁子(たかはし・あきこ)さん ITジャーナリスト

元小学校教員。WEBの編集者などを経て独立、現職。

書籍、雑誌、WEBメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。SNSやスマホの安心安全利用などをテーマとして、テレビ、雑誌、新聞、ラジオ等のメディア出演経験も多い。http://akiakatsuki.hatenablog.com/

「親子のPHONE GARAGEプロジェクト」について

「PHONE GARAGEプロジェクト」の背景

ドコモでは、スマートフォンや携帯電話の使用に関連した危険やトラブルを未然に防ぐために、2004(平成16)年7月から、対応方法を啓発する「スマホ・ケータイ安全教室」を全国で無料で開催し、これまでに1,000万人を超える方に受講いただいています(2017年7月現在)。

近年「歩きスマホ」の他にスマートフォンによる「食事マナーの低下」の声も聞かれます。そこで、親子関係とスマートフォンの関わりについて把握すべく、今回の調査を実施しました。その結果、「食事中は使わない」というスマホルールがあるにも関わらず、食卓でのスマホ使用は子どもよりも親の方が多く、スマホを使用する親に対して子どもは「スマホ使わないでほしい」「自分の話を聞いてほしい」と感じていること、「親はいいけど子どもはダメ」と言われて子どもは納得できていないことなどが明らかになりました。

そこで、堅苦しいマナーとしてではなく、食事中の会話を楽しむための提案として、親子の食事中にスマホを預けておき、充電・除菌もできる、オリジナルのスマホ置き場「PHONE GARAGE」を開発。体験している親子の様子を紹介したWEB動画も公開しました。「PHONE GARAGE」が、食事中の親子の会話を見直すきっかけになればと思います。

「PHONE GARAGEプロジェクト」の概要

ポイント①「PHONE GARAGE」の開発

食卓に置くドーム型の充電・除菌ができるスマホ置き場を作成します。中にスマホを入れると、音声や通信、会話の状況に応じて外部の装飾が動き、小窓からはドーム内の小人やロボットたちが、スマホを充電・除菌する様子を見ることができます。

ポイント②「PHONE GARAGE」紹介動画公開

体験している親子の様子をもとに「PHONE GARAGE」を説明する動画を作成します。使用者の感想を交えて、食事中のコミュニケーションの豊かさを提案します。

●URL:https://www.nttdocomo.co.jp/special_contents/forones/event/003.html

●公開予定:4月17日(火)から公開中

■体験者の声

◇Aさん親子 (母親・長男・長女・次男)

(母親)

子どもがまだ小さいので気を抜けず、食事中や就寝前が唯一スマホを触れる時間になっています。

今回の体験で、子どもたちに私が食事中にスマホを使っているとたくさん指摘され、良く見てるなと驚きました。

◇Bさん親子(父親・母親・姉・弟)

(父親)

スケジュールの確認などで、ついつい食事中にもスマホを使っていました。やむを得ず使ってしまう時はあるものの、気をつけないといけないなと思いました。

(母親)

「PHONE GARAGE」はインテリアとしてもすごく可愛くて、友人を自宅に招いたときにも会話のきっかけになりそうなので、

自宅用があってもいいですね。

「親子のPHONE GARAGEプロジェクト」紹介動画について

ストーリー

今回開発した、 ドーム型のスマホ置き場「PHONE GARAGE」を、都内の某レストランに設置し、

参加者に体験して頂きました。中にスマホを預けると、音声や通信に反応して動きだす「PHONE GARAGE」に、

最初は不思議がっていた子供たちもいつの間にか笑顔になり、自然に親子の会話が生まれます。

食事中のスマホマナーを、家族みんなで見直すきっかけに。

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