月桂冠・京都伏見で1637年創業から380年、2017年5月15日で会社設立から90年

月桂冠

月桂冠は、1637(寛永14)年の創業以来、2017年で380年を迎えました。会社設立の1927(昭和2)年から数えても、本日5月15日で90年となりました。

2017年5月15日

月桂冠株式会社

月桂冠、京都伏見で1637年創業から380年

2017年5月15日で会社設立から90年

月桂冠株式会社(代表取締役社長・大倉治彦)は、1637(寛永14)年の創業以来、2017年で380年を迎えました。会社設立の1927(昭和2)年から数えても、本日5月15日で90年となりました。

【江戸時代初期、京都・伏見で創業】

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380年前の1637年、初代の大倉治右衛門が、京都の南部、木津川上流の笠置より、伏見に出てきて酒屋を開いたのが当社の始まりです。創業時から変わらず、現在も、拠点を京都南部の伏見(本社:京都市伏見区南浜町)に置き、伝統の酒を造り続けています。初代から現社長の大倉治彦まで14代におよぶ歴史と伝統を継承してきました。

創業からの歴史の中で、伏見の酒造業には、業を営む上での苦難が度重なり、1657年に83軒あった酒屋が、1785年には28軒にまで減りました。その理由として、当

時、酒屋では火を頻繁に使ったので火事が絶えなかったこと、微生物学の知識がなかった時代であり多くの酒屋で腐造が頻発していたこと、さらに飢饉のため米を原料とする酒造りは度々制限されたことなどがあげられます。そのため酒造家には、質素倹約に努めることが、厳しい時代を生き抜く知恵として欠かせませんでした。また伏見では、江戸時代の末期、鳥羽伏見の戦い(1868年)が勃発し、戦災で多くの伏見の酒蔵や民家が罹災しました。当社の酒蔵(=現在の大倉家本宅、京都市伏見区本材木町)に火の手が迫る中、辛うじて罹災を免れ、それが現在の継続に繋がっています。

【明治期からの躍進】

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今でこそ日本全国、世界各地へも清酒を供給するほどに、会社の規模は大きくなりましたが、それは割合最近のことであり、江戸期の250年間は、地元の伏見で商う小さな酒屋にすぎませんでした。

明治期になり事業を飛躍的に大きくしたのが、11代目当主・大倉恒吉(写真、1874-1950)です。恒吉一生の間には、酒の数量で500石から50,000石まで、100倍にも事業を拡大しました。

明治期以降、伏見の町が、舟運から鉄道の開業への転換により激変する中、いち早く市場を東京などに求めました。1909年には、清酒メーカー初の酒造研究所を設立、新しい技術の導入による品質の向上、「樽詰め」が市場の主流だった中で「壜詰め」を導入、「防腐剤なしのびん詰清酒」を初めて商品化しました。さらに、商標「月桂冠」の採用、デザイナーを起用した斬新な意匠の採用などにより、酒の商品づくりを革新、日本で有数の酒造家に発展していきました。

第二次世界大戦後は、続く12代目の大倉治一、13代目の大倉敬一が、「品質第一」をモットーとして、家庭向けを中心に、広く市場を全国に広げました。また、日本で初めての四季醸造システムによる酒蔵(1961年)を商業ベースで成功させるなど、新しい技術の開発に積極的に取り組む新機軸を打ち出し、食生活の変化や酒類市場の多様化に合わせた商品を開発、上市するようになりました。

【品質重視、酒文化を国内外に広める】

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現社長で14代目の大倉治彦は、1997年(平成9年)の就任時、基本理念「QUALITY、CREATIVITY、HUMANITY」を制定しました。中でもメーカーの基本であるQUALITY(品質第一)を常に追求し、「常に消費者の満足を獲得できる、世界最高品質の商品を、競争力のある価格で提供する」ことを重視しています。

国内市場では、近年の酒類販売の規制緩和により、さまざまな業態で酒類が販売されるようになりました。酒類間の競争も激化する中で、月桂冠では、市場のニーズ・ウォンツに合った商品を、マーケティングや技術力を駆使して開発し、高級クラスから普及タイプの商品まで、品質が高く、多彩なアイテムを揃え、安定的なシェアを保っています。

海外にも拠点を置き、1989年には米国月桂冠株式会社(清酒など酒類の製造、販売・輸出)を、2011年に月桂冠(上海)商貿有限公司(中国国内における清酒販売)を設立しました。米国月桂冠からは、米国内のほかカナダ・欧州・南米・アジアなどに広く清酒を供給しており、日本からの輸出との両輪で、よりグローバルな経営を目指しています。

さらに月桂冠グループとして経営活動を充実させていくために、2014年、主力の清酒事業に続く、第2の柱となる食品事業の中核企業として、冷凍麺などを製造販売する株式会社キンレイの食品事業部門を、グループ会社として迎えています。

地元の京都伏見では、1982年(昭和57年)に、お酒の資料館「月桂冠大倉記念館」を開設、 酒造用具類を保存し、伏見の酒造りと日本酒の歴史をわかりやすく紹介しています。同館は1987年(昭和62年)に一般公開し、現在では年間16万人のお客様に来館いただくようになっています。永年培ってきた醸造技術と共に、歴史的風土を生かしながら、新たな日本酒文化の発信を続けています。

【月桂冠株式会社の概要】

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▼会社概要:

 ・創業:1637年・寛永14年(380年)

 ・会社設立:1927年・昭和2年5月15日(90周年)

 ・代表者:取締役社長・大倉治彦(14代目)

 ・資本金:4億9,680万円 (非上場)

 ・従業員数:407名(2017年4月1日現在)

 ・年商:282億円(2015年度)

 ・本社:〒612-8660 京都市伏見区南浜町247番地

 ・営業拠点:札幌、仙台、東京、名古屋、京都、大阪、岡山、高松、博多

 ・事業内容:清酒、リキュール、本格焼酎などの製造販売、

       ドイツビール、ドイツワイン、フランスワインの輸入販売、

       バイオ関連研究用試薬・機能性食品素材の製造、染毛剤原料供給など

       海外事業:米国月桂冠(株)(米国・カリフォルニア州)、

            月桂冠(上海)商貿有限公司(中国・上海市)

       食品事業関連会社:(株)キンレイ、(株)藤清、(株)タカトー

       清酒製造関連会社:多賀(株)、松山酒造(株)、共同酒造(株)

       その他関連会社:大倉産業(株)、(株)大倉酒店、(株)京都アメニティ開発

▼基本理念:

 QUALITY

   常に消費者の満足を獲得できる世界最高品質の商品を、競争力のある価格で供給する。

 CREATIVITY

   常に創造性を持って、経営と技術の革新を推進し、新しい試みに挑戦する。

 HUMANITY

   社員の知識、能力の向上に努め、一人ひとりがその個性に合わせて充実した人生を

   送ることを助ける。

▼ブランドコンセプト:健をめざし、酒(しゅ)を科学して、快を創る

▼事業戦略テーマ:

 <清酒事業の深耕・拡大> <清酒以外のアルコール事業の強化・拡大>

   <海外事業の推進> <アルコールにとらわれない新規事業の開拓・展開>

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プレスリリース添付画像

江戸期建造の大倉家本宅が現存。8代目当主・大倉治衛門の時代、1828年に当社創業の地に建てられた

11代目当主・大倉恒吉(1874-1950)

米国月桂冠(アメリカ・カリフォルニア州)の発酵タンクと醸造棟

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