中国のシリコンバレーを目指す成都市、観光にも力

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中国のシリコンバレーを目指す成都市、観光にも力

【成都(中国)2016年9月27日共同通信JBN】パンダや四川料理で知られる中国南西部四川省の省都成都市が、新興企業の育成や「国家級」の先端産業集積事業「天府新区」、海外との提携によるベンチャー企業の振興を目指す国際協力団地の造成などを通じて米国シリコンバレーの中国版を目指している。

中国の経済成長が鈍化する中、上海など沿岸の先進地域に追いつき追い越せと、内陸経済活性化を主導する成都の役割にも期待が高まる。実際、国内総生産(GDP)は今年前半が7.5%成長だったのに対し、後半は8%に加速する見込みだ。

成都の「天府新谷」地区は、同市の支援を求めて新興企業が入居するビルが林立。9月中旬、そのうちの「10号棟」6階を訪ねると、「鉄皮人科技有限公司」の20人ほどのスタッフが、子ども向けオンライン教材やアプリの開発に従事していた。ひよこ型などのおもちゃに搭載したアプリは、無線でインターネットに接続、スマートフォン(スマホ)で音声メッセージを伝える。「既に200以上のアプリを開発済みで、中国人を中心に3千万人のユーザーがいる」(共同創業者の文明軍氏)。子どもがおもちゃに話し掛けると、その音声がスマホ経由で親に伝わり、逆に外出中の親が子どもにメッセージを伝えることもできるという。

一方、国務院は2014年10月、「四川天府新区」の開発を「国家級新区」事業として正式に認可、15平方キロメートルの広大な敷地に「サイエンス・シティ―」の建設を進めている。人造湖の「興隆湖」を中心に、革新的な新興企業の育成やビッグデータの研究開発を進める施設を配置、ハイテク企業など先端産業の誘致も目指す。成都に5年から8年でハイテク化の推進役を担わせる計画だ。

海外のノウハウ獲得にも余念がない。成都市は4カ国と企業育成、工業団地開発などの協力を推進。韓国とは新興企業の育成を目指す「創業パーク」事業を進めている。日本とはまだ具体的な事業計画はないが、「優秀な技術を持つ企業が進出してくれることを願う」(同市発展改革委員会)。

成都は有数の観光資源も抱えている。内外の観光客に人気の「パンダ繁育研究基地」や三国時代の宰相諸葛孔明らを祭る「武候祠」といった歴史的スポット、仮面が瞬時に次々と変わる「川劇」(せんげき)と豊富。日本との直行便もあり、観光地としても有望だ。

ソース: Chengdu City

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