2016年1月20日

高まるセキュリティへの懸念とスマートフォン需要の低迷が消費者向けテクノロジー市場の成長を阻害

2016年1月20日

アクセンチュア株式会社

アクセンチュア最新調査― 高まるセキュリティへの懸念とスマートフォン需要の低迷が消費者向けテクノロジー市場の成長を阻害

【ニューヨーク発:2016年1月5日】
アクセンチュア(NYSE: ACN)の最新調査によると、高まるセキュリティへの懸念、スマートフォンやタブレット端末の需要の停滞、そして期待されるインターネット オブ シングス(IoT)市場の足どりの重さにより、家電業界を取り巻く環境は、来年度まで大きな好転が見られないことが明らかになりました。

世界28カ国28,000人の消費者を対象とした「2016 Accenture Digital Consumer Survey(2016年 アクセンチュア デジタル消費者調査)」では、約半数(47%)の回答者が、IoTデバイスや関連サービスの購入を控える理由として、「セキュリティ上の懸念」や「プライバシーリスク」を上位3項目内に挙げています。なお、IoTデバイスにはスマートウオッチ、ウェアラブル フィットネス モニター、スマートホーム サーモスタットなどが含まれます。

スマートフォンとタブレット需要

本調査では、消費者向けスマートデバイスの需要の停滞が明らかになりました。例えば、「今年中にスマートフォンを購入する」とした回答者は半数以下(48%)であり、去年の54%から6ポイント減少しました。同様の傾向は他のスマート家電製品でも顕著に見られて、「今年中に新型テレビやタブレットを購入する」とした回答者は、それぞれ30%と29%と、昨年の38%から減少しました。

アクセンチュアのエレクトロニクス・ハイテクグループのグローバル マネジング・ディレクター、サミ・ルコネン(Sami Luukkonen)は次のように述べています。「消費者向けテクノロジー市場の低迷は、今のところ打開策に乏しく、グローバル規模で見られる状況です。華美な製品でアピールできる時代は終わり、安全性と革新性、そして実用性を兼ね備えたデジタルサービスの提供や業界横断的なオープンコラボレーションが求められています。買い替え需要はあるものの、端末自体に対する新たな需要が減少している現在、家電業界は消費者の信頼を獲得できる革新的な付加価値サービスを打ち出すことが喫緊の課題です。」

IoTデバイス市場

本調査では、成熟したスマートフォン市場に代わり、今後の成長をけん引すると有望視されたIoTデバイス市場の成長も鈍く、踊り場から脱して大きく伸びていないことが明らかになりました。例えば、「来年中にスマートウオッチを購入する」とした回答者は13%であり、昨年度の調査と比較して1%の微増にとどまりました。フィットネスモニター、ウェアラブルヘルス端末、スマートサーモスタット、コネクテッドホーム 監視カメラを含むさまざまな製品に購入意欲を示した回答者は9%と大きな成長がみられず、昨年度の調査からあまり変化が見られませんでした。  特にスマートウオッチの販売不調は、消費者の求めるバッテリー駆動時間、操作性、デザイン性における期待値をいまだにメーカーも販売店も十分に満たせていないことに起因しています。

アクセンチュア株式会社 執行役員 通信・メディア・ハイテク本部 統括本部長の中藪 竜也は次のように述べています。「現状、期待されていたIoT市場の成長力に疑問が投げかけられています。同市場が巨大であることは間違いありませんが、操作性やセキュリティへの懸念が短・長期的な成長を阻害しているようです。市場の活性化に向けて、消費者向けテクノロジー企業は、市場におけるエコシステム、データ共有、そして統合ホームセキュリティカメラ、サーモスタット、遠隔ドアロックなどを装備した“スマートホーム”といった統合サービスの創出について一層真剣に検討すべきでしょう。さらに、消費者向けテクノロジー企業は革新的なサービスの実現に向けた投資拡大を検討し、インターネットに囲まれた日常生活の安全性、利便性、豊かさを追求する必要があります。IoT市場の潜在性が、消費者の期待値を満たすまでは収益性の確保は難しく、デジタル市場全体の消費が再び活性化されるまでには今しばらく時間がかかるでしょう。」

日本市場を対象とした調査結果として、スマートフォンの購買意欲がピーク時の2年前と比較して、8%程度低下しており、毎年、徐々に鈍化傾向にあります。買い替え需要はあるものの、既に日本はスマートフォンに関してかなり成熟した市場であることが判明しました。 一方、スマートウォッチ、ウエラブル フィットネス モニターなどの次世代型IoT製品に関しては、他国と比較すると購買意欲に大きな遅れが見られます。これは通常みられる日本市場の特徴ではありますが、その理由として、製品が普及期に達するためには、まだまだ高額であること、また、使用する価値が不明瞭、もしくは複雑すぎる特性と機能を消費者が課題視しているという結果となりました。家電メーカー、そしてプロバイダー各社は、消費者の心をつかむべく顧客体験を向上させる一層の努力が必要です。

調査方法
本調査は2015年10月から11月にかけて、世界28カ国2万8000人の消費者を対象にオンライン上で実施されました。対象国はオーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、チェコ、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、オランダ、フィリピン、ポーランド、ルーマニア、ロシア、サウジアラビア、スロバキア、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、アラブ首長国連邦、イギリス、米国です。各国におけるサンプルサイズは各国のインターネット人口に基づくものであり、回答者の年齢は14歳から55歳超です。調査では関連データモデリングを通じて、デジタル端末、コンテンツとサービス、購買パターン、サービスプロバイダーに対する嗜好や信頼度、コネクテッド ライフスタイルの将来性に対する消費者意識を定量化しました。

アクセンチュアについて
アクセンチュアは「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5つの領域で幅広いサービスとソリューションを提供する世界最大級の総合コンサルティング企業です。世界最大の規模を誇るデリバリーネットワークに裏打ちされた、40を超す業界とあらゆる業務に対応可能な豊富な経験と専門スキルなどの強みを生かし、ビジネスとテクノロジーを融合させて、お客様のハイパフォーマンス実現と、持続可能な価値創出を支援しています。世界120カ国以上のお客様にサービスを提供するおよそ37万3,000人の社員が、イノベーションの創出と世界中の人々のより豊かな生活の実現に取り組んでいます。
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