J.D. パワー2015年米国ファイナンシャルアドバイザー満足度調査

2015年7月10日

株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック

J.D. パワー2015年米国ファイナンシャルアドバイザー満足度調査

J.D. パワー報道資料:  

報酬とリーダーシップに関する懸念から、アドバイザーのロイヤルティが低下

専属系アドバイザーの満足度はエドワード・ジョーンズがトップ

※本報道資料は、日本時間7月1日午前2時に米国で発表された資料を翻訳したものです

米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ:2015年7月1日- J.D. パワー2015年米国ファイナンシャルアドバイザー満足度調査によると、アドバイザーの間では報酬の変更と会社のリーダーシップに対する信頼不足が一因となり、自分が勤務する証券会社に対するロイヤルティが低下し、不満感が出てきていることが明らかになった。

当調査は、7つのファクターを設定し、専属系アドバイザー(証券会社に雇用されている社員)と独立系アドバイザー(ブローカーディーラーと契約しているが個人で活動)の証券会社に対する満足度を調べるものである。各ファクターは「アドバイザー/専門家のサポート」「取引先/顧客対応サポート」「報酬」「会社のリーダーシップ」「活動上のサポート」「問題解決」「技術的なサポート」である。満足度は1,000ポイント満点で算出される。

専属系アドバイザーの総合満足度は701ポイントで、2014年から20ポイント低下した。専属系アドバイザーの83%が、今後1~2年は現在の会社に「絶対に」もしくは「多分」とどまると回答しているが、その割合は2014年の89%から低下している。現在の会社にとどまる意思のあるアドバイザーの主な理由のうち38%は、契約条件や報酬のため、または単に会社を変わる理由がないなど、ロイヤルティとは関係のない理由が挙げられている。独立系アドバイザーの総合満足度は773ポイントで専属系を72ポイント上回った。また、独立系アドバイザーの89%は、現在の会社に「絶対に」もしくは「多分」とどまると回答している。

専属系アドバイザーのロイヤルティが低下した主な要因は、報酬である。専属系アドバイザーの50%が過去1年間に報酬が減少したと回答しており、2014年の41%から増加している。一方、報酬制度がよくなったと答えたアドバイザーはわずか9%にとどまった。また、少額の資産(5,000万ドル未満)を運用するアドバイザーよりも、高額の資産(1億5,000万ドル以上)を運用するアドバイザーの方が報酬面でより悪い影響を受けている。多くのアドバイザーは、自社の報酬制度は自分の成果よりも企業目標を達成することに連動していると回答している。これは、顧客にとって最適でないかもしれない商品やサービスを販売しなければならないというプレッシャーがあると、一部のアドバイザーが感じていることも示唆している。一方、独立系ではアドバイザーの72%が自分の報酬が2014年と同じだと回答し、11%がよくなったと答えた。独立系アドバイザーの10人に8人(81%)は報酬が自分の成果に対して与えられていると答えている。

会社のリーダーシップも、アドバイザーのロイヤルティを高める上で重要な役割を果たしている。アドバイザーは会社の経営層だけでなく地域や支店レベルのリーダーシップに関しても足りない点が多くあると感じている。専属系アドバイザーの42%は、会社のリーダーが説明責任を果たしていないと答え、50%は直属の上司が約束/コミットメントを守っていないと回答している。また、多くのアドバイザーは効果的なトップダウン型コミュニケーションが不足していると答え、リーダーが戦略的目標を明確に伝達していると答えたアドバイザーは43%にとどまった。経営層はリーダーシップチーム(経営幹部並びに支店レベルのリーダー)とアドバイザーの間の意思伝達がきちんと図れるようにする必要がある。これは、アドバイザーが期待する企業文化の醸成と、アドバイザーによる効果的な実務の遂行に役立つ可能性がある。独立系では49%のアドバイザーが、会社のリーダーが説明責任を果たすという強力な風土を醸成していると答え、45%は企業のリーダーが戦略的目標を明確に伝達していると答えた。

J.D. パワーの投資サービス部門のディレクターであるマイケル・フォイは次のように述べている。「多くの企業はアドバイザーに対する繰延報酬(deferred compensation)を増やす方向での変更を行っている。これは短期的な人材の引き留めには役立つが、ロイヤルティを醸成することにはならない。アドバイザー人材市場の状況、および多くの企業がウェルス・マネジメント事業への継続的な投資と拡大を目標に掲げていることを踏まえると、実績を備え成功を収めているアドバイザーに対する需要は今後高まるとみられる。ファイナンシャルアドバイザーが直ちに大量離職する兆候は見られないものの、彼らが離職を決断する際には大半の顧客と資産を持ち出す傾向にあることがわかっている。企業はこれらのアドバイザーを繋ぎ止めるために契約条件や繰延報酬など、短期的なリテンション戦術だけに頼ることはできない。企業はロイヤルティを喚起する文化を醸成する必要がある」。

主要な調査結果

●Y/Z世代  の専属系アドバイザーの総合満足度は他の世代よりも高い(それぞれ809点、 787点)。経験の少ないアドバイザーは研修、 社内指導教育、ブランドの信頼性などの点で、より実績を積んだアドバイザーよりも企業に所属するメリットを得ている。さらに、 Y/Z世代のアドバイザーは他の世代に比べて、より多くの技術面でのサポートを会社に期待している。  

●専属系アドバイザーの92%は、自社がタブレット端末に適したツールを提供していると答えたのに対して、ビジネスでタブレット端末を積極的に利用すると答えたアドバイザーは34%にとどまっている。企業がもっと効率的に技術などの利用価値を伝え、これらのツールの活用方法についてアドバイザーをトレーニングする必要性が見られる。

●ソーシャルメディアの導入は増加しており、顧客との連絡に利用していると答えた専属系アドバイザーは29%と、2014年の24%から増加した。その一方で、アドバイザーの45%は、自社がソーシャルメディアの利用を認めていないと回答している。  

●女性のアドバイザーは、当業界に占める割合がまだ低いものの、男性よりも満足度やロイヤルティが高い。企業は成功を収めるには、満足度の高い女性を伝道役として活用するべきである。

  *1 J.D. パワーでは、世代グループを、ベビーブーム前世代(1946年より前に誕生)、ベビーブーム世代(1946年~1964年)、X世代(1965年~1976年)、Y世代(1977年~1994年)、Z世代(1995年~2004年)に分類している。

総合満足度ランキング

専属系アドバイザーでは、エドワード・ジョーンズが925ポイントで6回連続第1位だった。第2位はレイモンド・ジェームズ&アソシエイツ(885ポイント)、第3位はチャールズ・シュワブ&カンパニー・インク(785ポイント)が入った。

2015年米国ファイナンシャルアドバイザー満足度調査は、2014年1月から4月にかけて調査を実施し、ファイナンシャルアドバイザー3,300人以上から回答を得た。2015年調査では、独立系アドバイザーのランキングは当社基準により非公表としている。

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Jeff Perlman; Brandware Public Relations; Woodland Hills, Calif.; 818-317-3070; jperlman@brandwarepr.com

John Tews; Troy, Mich.; 248-680-6218; media.relations@jdpa.com

About J.D. Power and Advertising/Promotional Rules www.jdpower.com/about-us/press-release-info

About McGraw Hill Financial www.mhfi.com  

 

<J.D. パワーについて>

マグロウヒル・フィナンシャルの一部門であるJ.D. パワー(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。

<マグロウヒル・フィナンシャルについて>

マグロウヒル・フィナンシャル(NYSE:MHP)は国際的な金融並びに商品市場に対する信用格付、ベンチマーク、情報・分析サービスを提供する事業を行う金融情報サービス企業である。主なブランドはスタンダード&プアーズ レーティングサービス、S&P Capital IQ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス、プラッツ、J.D. パワーである。世界27カ国に約17,000人の従業員を有する。詳細はウェブサイトwww.mhfi.comまで。

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