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2014年11月26日

WIRED presents「CREATIVE HACK AWARD 2014」授賞式~クリエイター8名が決定!~

2014年11月26日

コンデナスト・ジャパン

WIRED presents
「CREATIVE HACK AWARD 2014」授賞式
日本のクリエイティヴシーンを盛り上げる
クリエイター8名が決定!

 アイデア&イノヴェイションマガジン『WIRED(ワイアード)』は、次世代のクリエイター発掘のため、株式会社ワコム様ご協賛のもと「CREATIVE HACK AWARD 2014」を開催いたしました。本日受賞8作品が決定し、東京アメリカンクラブにて授賞式を行いました。

 マンガ、アニメ、ゲームなど、かつての日本のクリエイティヴコンテンツは、クールの象徴として世界を席捲する強力なパワーを有していましたが、昨今そのパワーは確実に衰えています。『WIRED』では、このような状況に危機感を覚え、日本のクリエイティヴシーンを再び盛り上げ支えていく「人材」を発掘し、次なるステップへと進むきっかけをもたらすべく、このアワードを立ち上げ、2014年6月10日(火)から9月30日(火)まで作品を募集しました。

 全国各地より総計364エントリーの応募があり、審査員の厳正かつ公正な選考の結果、計8名の受賞者(グランプリ1名、準グランプリ1名、グラフィック部門賞1名、ムーヴィー部門賞1名、3Dプロダクツ部門賞1名、ベストアイデア賞1名、パブリック賞1名、ワコムクリエイティブスチューデント賞 該当者なし、ベストプレゼンテーション賞1名)を決定しました。ベストプレゼンテーション賞は、この日午前中に行われた素晴らしいプレゼンテーションを受けて急遽新設した賞です。授賞式には、受賞者8名と審査員8名が出席。受賞者それぞれから喜びのコメントと、審査員を代表して、レゾネア代表/慶應義塾大学大学院(KMD)特任教授 水口哲也様から総評をいただきました。

 今回のテーマは、『「CONNECT」コネクト“つながり”を発見し、改変せよ』。世界のクリエイティヴシーンの「いま」と「これから」を見据えたうえで、日本から発信する意味がある“新しい”クリエイティヴを、そのコンセプトとともに募集しました。審査では、「今後日本のクリエイターに求められる資質、あるいはクリエイターが担うべき領域とは何か」という点を重要視。「既成概念を壊して(=ハックして)、前へと進む野心とヴィジョン」を何よりも大切にする中で、その表現やコンセプトから、世界と伍するためのビジネスマインドやコミュニケーション能力の感じられる作品を高く評価しました。結果として、今後の日本のクリエイティヴシーンを意識した、全く新しいクリエイティヴィティを発揮した作品が受賞を果たしました。

 グランプリと準グランプリの受賞者には、特典として、多国籍な人材交流と日本のクリエイターの力を世界に発信する舞台としてマレーシアのIMAGICA SOUTH EAST ASIAとアジア最大級の映像制作スタジオPINEWOOD ISKANDAR MALAYSIA STUDIOSを巡るツアーが決定しました。『WIRED』は、日本のクリエイティヴシーンを再び盛り上げ支えていくクリエイターとなるよう、受賞者の更なる成長を支援していきます。


【審査員の総評】
アワードで受賞した作品はもちろんですが、他の作品も凄かったと思います。今年はいろいろな関係性のハックのアイデアがあって非常におもしろかったです。メディアアートのパワーが落ちてきている今、これをきっかけにいろいろな活動をしていって欲しいと思います。常識や形骸化しているものをどうハックしていくかというエネルギー、そしてアイデアを来年もたくさん見せていただきたいと思います。


【「CREATIVE HACK AWARD 2014」受賞作品】
テーマ「CONNECT」コネクト“つながり”を発見し、改変せよ

●グランプリ
「Morphing Cube」山岡 潤一<やまおか じゅんいち>(26)、大学院生、神奈川県在住
三次元コンピュータグラフィックスは,3次元空間上のワイヤフレームモデルの頂点を移動することで,任意の図形を即座に出力できるという特性を実世界のマテリアルで表現。本作品は、丸ゴム、テグス、モータ、制御用コンピュータで構成される。外枠の各頂点に配置された8つのモータを制御することで丸ゴムでできたシンプルなキューブが台形や四角柱、平面体など様々な形状に変形したり平行移動したりする。アプリケーションとして様々な形に変形していく機能とKinectを用いて人の動きに応じてキューブが変形する機能を実装した。

受賞のコメント:
ありがとうございます。感無量です。僕自身がリアルのものとバーチャルなものをつなぐということをずっとやってきて、これからもやっていく中で、悩んでいたことをカタチにしたのがこの作品です。これからもっと発展していくためにも、今日ここにいらしているような方たちともコラボレーションしていきたいと思います。

●準グランプリ
「わたしと私」長田 淳美<おさだ あつみ>(27)、専門学校生、東京都在住
小説と絵本をつなげることにより、成長に合わせて物語が膨らむ作品。本の見開き右側ページは「小説」、左側ページは「絵本」になっており、左ページの絵本の文章は右ページの小説の中の言葉を拾って構成。小説側が「子供に戻りたい大人の物語」、絵本側が「大人になりたい子供の物語」になっており、それぞれのストーリーは左右ページで対比して進み、物語の中盤でそれぞれの主人公が出会い、交差する。世代を越えてつながるという想いを込めた、いつまでも同じ形で残せる“アナログな本の存在価値”も同時に問う作品。

受賞のコメント:
素敵な賞をいただきありがとうございます。少し前から構想していたのですが、なかなかテーマに合うアワードがなくて出品できずにいました。今回このようなアワードを開催いただいたことにも感謝の気持ちでいっぱいです。

●グラフィック部門賞
「剣舞」梅本 結衣<うめもと ゆい>(15)、高校生、大阪府在住
Windows添付のペイントに勢いを加えるだけで、ここまでクリエイティブになれる。最小構成のソフトとハード、と汗と涙で200枚のイラストをつなぎあわせて構成。内容は「剣の舞」であるが、よく見ると4人の男女の剣士が登場し、動きをつなげてGIF形式で10MB超の作品を制作。このファイルサイズはまさに"Hack the common sense."。高校生の授業で教わったアニメーションGIFをもとに、夏休みの5日間を費やし完成。

受賞のコメント:
夏休みにみんなを驚かせようとして作ったものがまさか受賞するとは思っていなかったので、今でも信じられません。

●ムーヴィー部門賞
「NINCHRO FIGHT with HUMAN BEATBOX」
清水 誠一郎<しみず せいいちろう>(30)、映像クリエイター、東京都在住
"NINCHRO(ニンクロ)"=キャラクター企画
"NINCHRO"とは「主」に仕え、その成功のために奔走する「忍」をモチーフにデザインした、音楽を主なエネルギー源に活動するアンドロイドの総称であり、様々なアーティストとのコラボレーションを前提としたキャラクター企画。既存のメディア・フォーマットに捉われない斬新なメディア展開。
【ビートボックス】×【格ゲー】×【3Dホログラム】
本作品は、「ヒューマンビートボクサー」とのコラボレーション。ビートボックスシーンの文化である【パフォーマンスバトル】を、日本で開発された娯楽フォーマットであり、広く世界に受け入れられている【格闘ゲーム】風にアレンジし、最新の【3Dホログラム技術】を用いて"Mixed.Reality(複合現実)"を表現。

受賞のコメント:
今回の作品は去年の「CREATIVE HACK AWARD」のテーマ「日本」がきっかけでスタートしたもの。作りこんでいるうちに、きちんとカタチにして審査員の方にみていただいという気持ちが強くなり、昨年の応募は見送りました。結局完成するまでに1年かかってしまいましたが、栄えある賞をいただき本当に嬉しいです。ありがとうございます。

●3Dプロダクツ部門賞
「Voice 想いと形をコネクトする」
犬塚 崇文<いぬづか たかふみ>(37)、デザイナー、愛知県在住
この作品はハックアワードに対する気持ちをハックした作品。
音声(気持ち)を取り込み、そのデータを元にプログラミングにより形状作り出す。「ハックアワード優勝」という気持ち(音声)を直接物体に落とし込んだ作品。具体的には音声の波形を一周円形に囲い、その形状から平面そしてパターンを作り上げ、立体化。完全にオートメーション化できない部分など課題が残るため手動と自動両方を使い分けて制作。ハックアワードに対する気持ちと形状をコネクトした作品は、ハックアワードを作るスタッフの方の気持ちとのコネクションでもある。

受賞のコメント:
デジタルでアナログを表現するというこのアイデアは、長いこと考えていてなかなか実現できなかったもの。妻がワコムのペンタブレットを欲しがっていたのでとても喜ぶと思います。ありがとうございました。

●ベストアイデア賞
「「能」がつなぐ Japan culture!」春日 智<かすが とも>(33)、会社員、東京都在住
約650年継承されてきた「能」の価値を見直すことで、その歴史の中につまっている日本の叡智や文学、洗練された美を再発見し、未来へ日本の文化をつないでいけるのではないか。ユネスコ無形遺産にも認定されている「能」の価値を見直し、より多くの人に「能」を楽しんでもらうために「能」の魅力を再発見する作品。舞台を分かりやすく楽しんでもらうために必要な言葉、音、光の3つの要素を使って、場景の可視化を行う。「能」の様式美を崩さずに場景の可視化を行うために、プロジェクションマッピング、透過型スクリーン、ARなどの先端技術を挙げた。

受賞のコメント:
賞をいただき誠にありがとうございました。能のアイデアはずっと温めてきたものなので今日を境にもっと発展させていきたいと思います。

●パブリック賞
「Underneath」国府田 日夏<こうだ にか>(21)、大学生、兵庫県在住
グラフィック作品部門
「つながり」と聞くと物理的や精神的な繋がりを想像できるが、体の中も色々「つながり」がある。血管、神経、筋肉、細胞など人の体内で行われている「つながり」について想像してみた作品。

受賞のコメント:
大変ありがたい賞をいただきありがとうございます。それしか今は言葉がみつかりません。

●ベストプレゼンテーション賞
「INTERNET SHRINE」土屋 泰洋<つちや やすひろ>(32)、会社員、東京都在住
ムーヴィー作品部門
インターネット接続は、テクノロジーという教義が支配するワールドワイドウェブと呼ばれる宗教世界に入っていく体験に近い。
今や我々の生活空間のほとんどはWiFiというインターネットにアクセスするための見えない力で覆われている。WiFiスポットを神道の神に例える。土地を守る神様であり、祈りを捧げると、そのご利益は地域全体に還元される。インターネット神社に祈りを捧げると、ご利益として一定時間その周辺にフリーのWiFiスポットが立ち上がり、遠くの人とつながったり、人間が知り得ないほどの情報にアクセスできる。目に見えない神の力だ。インターネット神社が全国の各地に設置されることによって、日本人にとって新しい信仰が生まれるかもしれない。

受賞のコメント:
いろいろな素敵な作品がある中でプレゼンテーション賞をいただけたことがすごく光栄です。凄く高度な技術や圧倒的なセンスがあるわけではなく、アイデアとしゃべりでいただけた賞だと思います。これからも頑張っていきたいと思います。ありがとうございます。