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2014年5月29日

太陽ASGグループ 第20回「中堅企業経営者『景況感』意識調査」~世界45カ国同時調査~を発表

2014年5月29日

太陽ASGグループ(グラント・ソントン加盟事務所)

・世界45カ国の景況感平均DI 44。2007年(DI45)以来2番目に高い景況感DI。
・米国(DI 66)、中国(DI 38)の景況感DIは改善。英国(DI 83)は過去最高値を更新。
・アベノミクス効果で日本も景況感DI 17で過去最高値。しかし、消費税率引き上げによる影響への懸念も。

各国動向:世界45カ国の景況感平均DI 44。2007年(DI45)以来2番目に高い景況感DI。

 世界45カ国の自国経済の今後一年の見通しに関する2014年第1四半期(調査実施期間2014年1月、以下今回)景況感平均DI*1は44で、前期(同2013年11月~12 月)から17ポイント増、前年同期(同2013 年1月~2 月)から17ポイント増となり、2007年(DI 45)以来2番目に高い景況感DIとなった。また、調査対象国のうち、G7、アジア太平洋諸国など日本とのつながりが大きい主要26カ国における今回の同DIは38となり、前期比11ポイント、前年同期比12ポイント改善した。

 今回の調査で、主要26カ国(左表)のうち景況感DIが高い国はアイルランド 94、インド89、フィリピン88、英国 83など。他方、景況感DIが低い国はフランス -17、タイ -10、トルコ -2、マレーシア 4等であった。景況感DIが大きく改善した国は香港(前期比+40)、ベトナム(同+36)、ギリシャ(+32)、米国(同+30)等が挙げられる。一方、トルコ(同 -32)、南アフリカ(同 -24)、マレーシア(同-16)、チリ(同 -7)等では景況感DIが悪化した。 地域別の同DIを前年同期と比較すると、EU加盟国 (前年同期比+35)、G7(同+26)、日本を除くアジア太平洋地域(同 +18) が改善。一方、ラテンアメリカ諸国(同-15)、BRICs(同-8)では、ともに景況感DIが悪化した。

日本、中国、米国、英国比較:中国・米国・英国で景況感改善。日本の景況感DIも17で過去最高値。

 日本の景況感DIは、前期(2013年11~12月)に続き改善し、前期比11ポイント増、前年同期比19ポイント増のDI 17で過去最高値。一方、中国・米国・英国は前期では、景況感DIが悪化したものの、今回調査では改善。中国における景況感DIは前期比16ポイント増で38。米国の同DIは前期比30ポイント増となる66で、2004年(DI 78)以来2番目に高い景況感DI。また、英国の同DIは前期比12ポイント増の 83で、過去最高値を更新した。

日本における動向:アベノミクス効果で景況感が改善。しかし、消費税率引き上げによる影響への懸念も。
【今後一年間の日本経済の見通し】
日本の調査対象者に、今後一年間の日本経済の見通しについて尋ねたところ、「たいへん楽観的だ」「少し楽観的だ」の合計は、37.1%で、前期比4.4ポイント。一方、「たいへん悲観的だ」が前期比-5.8ポイントと減少するなど、「たいへん悲観的だ」「少し悲観的だ」の合計は20.0%で前期比6.9ポイント減。

 このうち「たいへん楽観的だ」「少し楽観的だ」と回答した人に「楽観的だ」と考える理由(複数回答)を尋ねたところ、「現政権の政策」(71.8%)が最も多く、続いて「株価の上昇」(61.5%)、「円安の進行」(41.0%)が挙げられた。前期に比べ、「株価の上昇」(前期比+26.2)「賃金の上昇」(同+11.7)等を挙げた人は増え、逆に「設備投資の回復」(同 -26.6)、「「東日本大震災」からの復興需要」等を挙げた人は(同 -17.0)減った。

 他方、「たいへん悲観的だ」「少し悲観的だ」と回答した人に、その理由(複数回答)を尋ねたところ、最も多かった回答は「消費税の増税」で76.2%だった。また、「東日本大震災の影響」という回答は前期比 -9.5となる4.8%だった。

【経営課題】
 自社の事業で過去一年間において達成された事項(複数回答)について尋ねたところ、「5%以上の増収」(56.3%)、「職員(人員)水準が5%以上増加した」(38.0%)、「市場における新製品・新サービスの開発」(26.8%)等が多かったが、いずれも前期に比べると減少した。反対に、「重要な再編、リストラが行われた」、「M&A、吸収合併を行った(された)」との回答がそれぞれ前期比6.0ポイント、3.1ポイント伸びた。

 今後一年間の主な経営課題について尋ねたところ、「5%以上の増収」(67.3%)、「市場における新製品・新サービスの開発」(40.8%)等の回答が多かった。

 また、事業の成長/拡大にとって「大きな障害になる」「障害になる」という回答が多かったのは「エネルギー費の高騰」(78.4%)、「受注・需要の減少」(72.3%)、「先行き不透明な経済環境」(64.7%)等で、一方「障害ではない」「あまり障害ではない」という回答が多かったのは「資金調達」(56.3 %)、「輸送インフラの質」(35.0%)等であった。
 
 さらに、事業の成長や拡大にとって「重要である」「非常に重要である」という回答が多かったのは、「人事制度や人材育成制度の整備・充実」(77.9%)、「熟練社員の技術・知識の伝承・移転」(75.9%)等であった。他方、「重要でない」「全く重要でない」という回答が多かったのは「高学歴グローバル人材(非日本国籍保有者)の確保」(49.0%)、「バックオフィス業務のアウトソーシング」(40.6%)等であった。


【政策】
 日本の税法や政策について質問したところ、「所得再分配に反して税が偏りすぎている」(47.1%)、「課税基盤に対して、十分な対象者を網羅していない」(37.5%)で多かった、他方、「適切な水準で適切な納税者から課税している」(8.7%)、「経済成長を促す」(9.6%)という回答は少なかった。

 また、政府に実施してもらいたい経済活性化の推進施策について質問したところ、8割以上が「法人税の引き下げ」(80.8%)を挙げ、次いで「設備投資減税」(50.0%)が多かった。他方、「国家戦略特区の創設」(5.8%)、「女性の登用拡大」(4.8%)等の回答は少なかった。
 
 また、理想の為替相場水準について尋ねると、「1ドル=100円以上105円未満」との回答が26.7%で最も多く、これに「1ドル=105円以上110円未満」(17.1%)、「1ドル=95円以上100円未満」(15.2%)が続いた。
 
 さらに、TPP交渉で貿易の自由化が進むことによる収益への影響について尋ねたところ、回答が最も多かったのは「わからない」(72.1%)であった。「収益力が高まる」、「どちらかといえば収益力が高まる」と回答したのは全体の19.2%、他方「収益力が低下する」、「どちらかといえば収益力が
低下する」は8.6%であった。