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2014年3月10日

切除不能進行膵がんへの免疫細胞治療併用化学放射線治療に関する共同臨床試験を開始

2014 年3 月10 日

医療法人社団滉志会 瀬田クリニックグループ

国立大学法人群馬大学、瀬田クリニックグループ、株式会社メディネットが共同で
切除不能進行膵がんへの免疫細胞治療併用化学放射線治療に関する臨床試験を開始

国立大学法人群馬大学(群馬県前橋市:研究代表者 中野隆史 大学院医学系研究科教授)、医療
法人社団滉志会瀬田クリニックグループ(東京都千代田区)および株式会社メディネット(神奈川県横浜
市)は、三者共同で、切除不能進行膵がんに対する化学放射線治療後の再発・転移抑制を目的とした
免疫細胞治療の併用に係る臨床試験を実施します。

膵がんは初期段階では特徴的な自覚症状が殆どなく早期発見が困難であり、診断時に切除不能な
進行がんとして発見されるケースが多く見られます。切除不能進行膵がんに対しては、化学療法と放射
線治療を併用する化学放射線治療が標準治療として推奨されており、一定の治療効果が報告されてい
るものの、治療実施後早期に再発・転移を生じる症例も少なくありません。

本臨床試験では、化学放射線治療実施中より、再発・転移を抑制する全身療法として免疫細胞
治療を併用します。免疫細胞治療は、体外で増殖・活性化した自己の免疫細胞を体内に戻すことで、
全身的にがん細胞の排除を目指す治療であり、標準治療との併用による再発・転移の抑制効果が期待
されています。

群馬大学は、がんの重粒子線治療の推進をはじめ、日本における放射線腫瘍学領域で先導的な
役割を果たしており、特に、放射線によるがん治療を担う放射線治療医の育成では、群馬大学腫
瘍放射線学教室の出身者が全国の放射線治療専門医の約7%を占め、関東地域を中心に多くの中
核的放射線治療施設に放射線腫瘍医を輩出しています。また、群馬大学医学部附属病院は、国際
水準の質の高い臨床研究や難病等の医師主導治験を推進し、日本発の革新的な医薬品・医療機器
を創出することを目的に、厚生労働省より「臨床研究中核病院」として選定され、臨床研究の拠
点となる医療機関として期待されています。

今回の臨床試験では、免疫細胞治療の実施にあたり群馬大学医学部附属病院にて化学療法・放射
線治療と併用して免疫細胞の投与を行います。免疫細胞の培養・加工は瀬田クリニックグループにて実
施し、株式会社メディネットは同クリニックに培養技術等を提供します。得られた治療情報を臨床データ
としてまとめ、群馬大学と瀬田クリニックグループ臨床研究・治験センターとが共同で解析、評価を行い
ます。

本臨床試験は、臨床研究中核病院と瀬田クリニックグループが共同で免疫細胞治療を実施する画期
的な試みとなります。「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」iや「医薬品、医療機器等の品質、
有効性及び安全性の確保等に関する法律」iiが成立し、再生・細胞医療に係る法制度が整いつつある中、
先進医療の承認取得や医師主導治験等への発展を通じて、切除不能進行膵がんに対する新たな治療
法の確立に寄与してまいります。