第3回メディアセミナー「あんぽ柿 伝統産業復活にかけた取組み」

福島県

2013年12月

福島県

新生!ふくしまの恵み発信事業・第3回メディアセミナー

福島県産「旬の農産物」プレゼンテーション

「あんぽ柿 伝統産業復活にかけた取組み」

平成25年11月21日、都内にて開催される

県内で3年ぶりの生産・出荷再開にあわせ産地再生へ向けた取組みを紹介

 福島県では、「新生!ふくしまの恵み発信事業」の一環として、第3回メディアセミナー「あんぽ柿 伝統産業復活にかけた取組み」を、去る平成25年11月21日(木)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催。新聞・雑誌記者、フリージャーナリストさらにテレビ局の報道担当者など約40名の関係者を集め、3年ぶりとなる伊達地方あんぽ柿の生産・出荷再開時期にあわせ、東日本大震災以降今日に至る産地再生へ向けた取組み等について、現在の産地の状況なども交え、紹介いたしました。

 福島県では、原子力災害に伴う福島県産農林水産物の風評払拭を図るため「新生!ふくしまの恵み発信事業」を立ち上げ、『おいしいふくしま、できました。』をキャッチフレーズに、県産農産物に関する安全・安心への取組みとともに、ふくしまの豊かな自然と生産者のひたむきな想いが育む農林水産物の魅力やおいしさを、全国の消費者に向けて広く発信しています。本セミナーも、その趣旨に基づいて行われたものです。

 セミナー冒頭、主催者を代表し、福島県農林水産部 次長 菅野和彦が、「福島県のブランドであるあんぽ柿が、伊達地方を中心に2年連続で加工自粛されてきました。このような中、3年ぶりの生産・出荷の再開を目指し、原料柿の確保、モデル地区の設定、全量非破壊検査の実施など、地域の関係機関・団体と生産者が一丸となって行われた産地再生に向けた取組みをぜひお伝えしたい」とあいさつしてセミナーがスタートしました。

■福島県を発祥の地とする冬の重要な農産物

 続いて「伝統産業あんぽ柿復興に向けた取組み」と題して、県園芸課 副課長 安部充から、あんぽ柿は福島県を発祥の地とする干し柿の一種で、干す前に硫黄で燻蒸(くんじょう)することで鮮やかなオレンジ色に仕上がり、トロリとした食感が楽しめることが紹介されました。

 また、震災後から行われてきた除染活動などの取組みや、特に今年度の対策として行われている「安全な原料柿の確保」、「非破壊検査機器による製品の全量検査」、「農業生産工程管理(GAP)の導入」、「出荷再開に向けたPR、取引先への産地の取組周知」などについても詳細な解説がなされました。

JA担当者が、生産者が、それぞれに「あんぽ柿復興へ向けた産地の思い」を語る

 次に「あんぽ柿復興へ向けた産地の思い」と題したパートでは、伊達地方のJA担当者が地域の特徴やあんぽ柿づくりのポイントを語った後、今年、加工を再開した生産者と、モデル地区からもれて加工再開ができなかった生産者が登場し、現在の心境などを語りました。

県北のユートピアと謳われたあんぽ柿の故郷に活気を

JA伊達みらい 福島原発震災復興担当参与 数又清市 氏

 伊達地方は、福島県の最北端で宮城県と接しています。特に阿武隈川があり、肥沃な土壌で園芸品目が多く、モモ、柿、きゅうりなどが有名です。

 あんぽ柿づくりは冬の産業ですので、出稼ぎの必要がなく、かつては東北のユートピアとまでいわれていました。何とか活気を取り戻していきたいものです。

若い後継者を大切にしていきたい

伊達果実農協 営農指導課長 後藤信広 氏

 このあたりは、雪が少ないかわりにからっ風が吹き、また、阿武隈川の川面から立ち上がる朝もやが毎日のようにかかります。このからっ風が干した柿を乾燥させ、朝もやで湿気を取り戻します。このように乾いたり戻ったりを、時間をかけて繰り返しながら、あんぽ柿はゆっくり熟していくのです。

 このあたりは、夏~秋を中心とする農産物が多く、夏の収入には困らないのですが、冬でも安定した収入になるということで、あんぽ柿作りは若い後継者が多いことも特徴的なことです。大切にしていきたいですね。それからあんぽ柿作りは、一家総出で行うことが多く、特に出荷段階の作業などは、繊細さが必要とされるため、女性の力が大事です。

時間をかけてでも信頼を取り戻していきたい

伊達郡特産食品衛生協議会 会長 JA伊達みらい あんぽ柿生産部会長 宍戸里司 氏

 私は、あんぽ柿作りを始めて40数年になります。物心ついた時から、あんぽ柿作りを手伝ってきましたが、休んだのは太平洋戦争の間の数年間だけでした。今回のようなことは初めての経験です。自粛期間中は収穫した柿を土に埋めたりして、本当にくやしい体験をしました。

 今回は、3年ぶりにあんぽ柿作りが再開できるようになりました。みなさんに安心して食べていただけるよう、加工が再開されたあんぽ柿は、全部検査して基準値以下のものだけが出荷されます。あんぽ柿誕生後、約90年をかけて信頼を築いてきましたので、この先も100年、110年と時間をかけて信頼を取り戻して行きたいと思っています。

今年はあんぽ柿作りを再開する人を応援したい 

伊達果実農協 あんぽ柿部会 部会長 蓬田宗由 氏

 あんぽ柿作りをする時は、必ず柿の実に話しかけています。挨拶をしたり、元気になれとかおいしくなれよというように、声をかけたりしています。消費者のみなさんに食べていただくのですから、言葉をかけながら作ることで、食べた人が少しでも幸せな気持ちになってほしいと思っています。

 私のところはモデル地区には入りませんでした。正直なところ、最初の頃は、悔しい思いが込み上げてきました。モデル地区では、柿の皮をむいている人がいるのに、自分のところはむけない。部会の集まりでも、ある人はむけるのにこっちはむけない、という同じようなことが起こります。そういう時に、むけない悔しさを全面に出すことも(部会長という立場上)できません。今年はむける方を精一杯応援したいと思います。

「流通から見たあんぽ柿」― 東京・大阪

 メディアセミナーでは、東京と大阪を代表する、あんぽ柿を扱う市場からの声もビデオレターとして紹介されました。

あんぽ柿の復活を応援し、全力で販売します

東京青果株式会社 取締役 果実第3事業部 部長 泉 英和 氏

 福島のあんぽ柿は、冬の風物詩であり、消費者からも高い評価を得てきました。お米と同様の非破壊全量検査機器も導入され、市場としても100%安心して販売できます。3年ぶりに復活するわけですが、必ずやご満足いただけるものに仕上がってくると確信しております。全力で販売したいと思います。

福島産のあんぽ柿なしでは、正月は迎えられなかった

大果大阪青果株式会社 果実部 副部長 橋本芳成 氏

 冬本番、12月になると、市場では震災前は福島県産のあんぽ柿は絶対的な数量と質を誇っていて、特に、正月以降は、完全に福島一色でした。ところが震災以降、歴史ある福島のあんぽ柿の伝統が、残念ながら途絶えていました。今年は試験的な販売になると思いますが、関西の市場としては「一刻も早く立ち直っていただきたい」と大きな期待をしております。

「語り継ぐあんぽ柿の世界、その魅力」

郷土料理研究家 産業伝承館 農家レストラン運営・調理担当

山舟生羽山生活改善グループ 代表 秋葉初子 氏

 メディアセミナーの最後に、郷土料理研究家の秋葉初子氏に、「語り継ぐあんぽ柿の世界、その魅力」と題して講演をしていただきました。秋葉氏は、現在は福島県の産業伝承館という施設の中で、地場の農産物を使った料理を提供する農家レストランを運営しています。生まれも育ちも伊達地方で、ご自宅は代々あんぽ柿の生産を行ってきましたが、今回のモデル地区には入らなかったため加工を自粛しています。

 かつて、地元の農協で婦人部会長をしている時に、国の指定で地域型食生活改善部会という組織ができて、そこの部会長になったことがきっかけで、食の世界にのめり込んでいき、その後、小さなグループを作って、地元の野菜を使った料理の研究に8年間取り組みました。

 伊達地方では、あんぽ柿を使った「しそ巻き」や「なます」、「大根巻き」といった、発祥の地ならではの郷土料理があり、食卓に彩りを添えてきました。秋葉氏にとってあんぽ柿とは、嗜好品という枠を超えた、「日常的な食の世界(食材)のひとつ」とのこと。今度、あんぽ柿作りが再開できたら、農家レストランで、「自分が作ったあんぽ柿で懐石料理をやるのが夢」と語っていただきました。

 

発行 福島県

お問い合わせ先

福島県 農林水産部 農産物流通課

TEL:024-521-7356

FAX:024-521-7942

E-mail:ryutsu.aff@pref.fukushima.lg.jp

福島県HP:http://wwwcms.pref.fukushima.jp

「ふくしま 新発売。」HP:http://www.new-fukushima.jp/

あんぽ柿情報HP:

http://www.fs.zennoh.or.jp/vegi/furuit_winter.html

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プレスリリース添付画像

セミナー会場

「産地の取組みや生産者の思いをぜひご理解いただきたい」と熱く語りかける県農林水産部 菅野次長

「あんぽ柿は冬の重要な農作物として定着してきたのです」と語る県園芸課 安部副課長

原料柿の幼果検査の結果等から加工再開モデル地区を設定

今年、非破壊検査機器を開発、導入し、あんぽ柿の全量検査が可能に

「あんぽ柿発祥の地ということもあり生産者は誇りを持って作っています」と語るJA伊達みらいの数又氏

JA伊達みらいの主催で震災前3年間、あんぽ柿フォトコンテストも開催されました。(数又氏)

ご自身もあんぽ柿を生産している後藤さん。

「今年に限っては苦しいというより、うれしいという思いに徐々に変わってきました」と語る宍戸氏

「柿が干されている情景を見るとうれしい反面、悔しいな、という思いもあります」と蓬田氏

ビデオレターでコメントを寄せていただいた東京青果の泉氏

ビデオレターでコメントを寄せていただいた大果大阪青果の橋本氏

「以前、あんぽ柿の料理コンクールをやった時、70点くらいもの応募がありました。」と秋葉氏。

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