2011年10月12日

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療剤「ストラテラ(R)」、成人期のAD/HDへの適応追加申請

2011年10月12日

日本イーライリリー株式会社

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療剤「ストラテラ(R)」、成人期のAD/HDへの適応追加申請
~本邦初の成人期のAD/HDへの治療剤として~

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表執行役社長:アルフォンゾ G.ズルエッタ 以下、日本イーライリリー)は、10月12日、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療剤「ストラテラ(R)(一般名アトモキセチン塩酸塩、以下ストラテラ)」について成人期のAD/HDへの適応の追加承認申請を行いました。

AD/HDは小児期の障害であると考えられてきましたが、小児期のAD/HD患者の30~70%は成人期(18歳以降)にまで症状が持続することが示唆されており*1、成人AD/HDの有病率は世界全体では平均3.4%*2と報告されています。AD/HDと診断される成人では、気分障害、不安障害、強迫性障害、解離性障害、物質性障害など多岐にわたる障害が重なることが報告されています*3。また、落第、失業、転職、離婚などがみられるという報告もあります*1。このようにAD/HDが心身の健康や社会生活に深刻な影響を及ぼす可能性が示されているものの、本邦では現在のところ18歳以上で診断された成人期AD/HD患者に対する治療薬は承認されておらず、ストラテラの適応も小児期(6歳以上18歳未満、なお、ストラテラによる薬物治療を開始した患者で、18歳以降も継続して本剤による治療が必要だと判断された際には、定期的に有効性及び安全性を確認しながら治療を継続することが可能)に限定されています。このため、関連学会、患者団体から、医療上の必要性が高く早急に対応すべき旨の要望書が厚生労働省に寄せられていました。
*1 精神科治療学 19(5) : 563-569,2004. *2 Br J Psychiatry  190:402-409,2007,*3 精神科治療学  19(4):415-424,2004

ストラテラが承認されれば、本邦初の成人期AD/HD治療剤として、治療を望んでおられる患者さんに治療選択肢を提供できるようになります。ストラテラはノルアドレナリンの再取り込みを選択的に阻害する非中枢神経刺激薬*4で、2002年に米国で承認され、日本では2009年6月に上市されました。現在*5、91ヶ国で小児期のAD/HDに対する承認、米国やカナダなど29ヶ国で成人のAD/HDに対する承認を取得しています。
*4 ストラテラは、中枢刺激薬(stimulant)とは薬理作用が異なることから、非中枢刺激薬(non stimulant)として分類されています。
*5 2011年8月末時点  

ストラテラの特徴
・AD/HD治療剤として世界初の非中枢神経刺激薬です。
・AD/HDの中核症状である、不注意、多動性、衝動性を改善します。
・一日の中で、薬剤の効果が途切れることなく持続します。
・ノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで効果を発揮する薬剤で、従来のAD/HD治療剤とは異なる薬理作用、作用機序を示します。
・依存・乱用のリスクが低く*6、流通管理や医師の登録の必要がありません。
・効果は、投与開始2週間程度で始まり、6~8週間で安定した効果が得られます。
*6 Neuropsychopharmacol 2005;30:758-764, Drug Alcohol Depend 2004;75:271-276, Drug Alcohol Depend 2002;67(2):149-156

ストラテラの薬理作用
AD/HDには、脳内、特に注意および行動制御の調節を行っているノルアドレナリンやドパミンなどのカテコールアミンが関与しているものと考えられています。ストラテラは、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(NRI)です。ノルアドレナリンの神経終末への再取り込み過程を選択的に阻害します。
AD/HDに関する情報サイト: ADHD.co.jp (https://www.adhd.co.jp/)

[関連リンクURL]
https://www.lilly.co.jp/