2010年2月2日

浄土宗


       胎内納入品とともに木造阿弥陀如来立像が請来
             800年の時を経て
勢観房源智上人ゆかりの木造阿弥陀如来立像(国指定重要文化財)が浄土宗へ


 浄土宗は、高野山真言宗玉桂寺(滋賀県甲賀市信楽町勅旨891)所蔵の勢観房源智上人(浄土宗総本山知恩院第2世)ゆかりの木造阿弥陀如来立像(重要文化財)の請来を受け、2月1日午前、玉桂寺で里見法雄浄土宗宗務総長導師により遷座式(仏像等の安置場所を移す際に行う儀式)を行いました。
 今回の遷座は、平成23年に宗祖法然上人800年大遠忌(法然上人の800回忌)を迎えるのを機に、関係者と協議を進め、本年1月18日に玉桂寺から浄土宗に所有権を移す契約を締結したことにより執り行ったもので、800年の長い歳月を経て、法然上人の思想を紐解く意義深い阿弥陀如来立像に本宗にお戻りいただいたものです。

 この阿弥陀如来立像は、昭和49年5月29日、滋賀県湖南地方一帯で文化庁による「文化財集中地区特別総合調査」が実施された際、同庁の文化財調査官により、玉桂寺の地蔵堂(地蔵菩薩)脇檀で客佛として発見されました。
 その後、滋賀県立琵琶湖文化館にて専門的な調査が行われ、躰部の内刳り部に胎内納入物があることが判りました。昭和54年8月、京都国立博物館で解体され、膨大な文書が胎内納入品として取り出され、佛教大学で詳しい調査研究が行われました。その結果、法然上人の弟子であった源智上人が、法然上人の一周忌にその恩徳に報いるために造立した像であることが、造立願文(建暦2年12月24日の日付)から判明、そのほか、全国の同志に呼びかけ、約5万人の姓名が記された結縁交名(その中には、後白河法皇、後鳥羽上皇、平清盛、源頼朝などの名前もみることができる)も納められていました。
 昭和54年8月23日に滋賀県指定有形文化財、昭和56年6月9日には国指定重要文化財に指定されています。
 今後は京都市内の佛教大学宗教文化ミュージアムにおいて調査・研究が行われる予定ですが、当面は環境に順応させるため、しばらく同ミュージアムの収蔵庫に納められます。

<木造阿弥陀如来立像>
仏師は不明。目を大きく見開き、両頬の肉どりが豊かで張りのあるところや、衣文の彫法に荒けずりの一面もあり、快慶の直弟子の行快作と想定される。
<造立願文>
建暦2年12月、法然上人の一周忌を期して、弟子の源智上人が諸仏諸尊に対して、阿弥陀如来像を造立する願意を記したもの。
<結縁交名(一部)>
造立にあたって、源智上人が有縁の人々の結縁をもとめ、その姓名が記された紙。その数は約5万人にのぼる。

 
 


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